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石川遼、契約で得た大金を何に使う?

石川遼、契約で得た大金を何に使う?
ヨネックスと用具契約、続いてパナソニックと契約を結んだ石川遼 (Photo B.O.S)

舩越園子の生ゴルUSA

 石川遼の「プロ体制」が少しずつ整ってきた。今月10日にプロ転向会見に臨んだ石川は、その後、ヨネックスとの用具契約、続いてパナソニックとの契約を締結。プロ転向会見から数日間の「時差」はあったが、徐々にプロゴルファーとして歩み出すための準備ができてきた。

 用具契約に関しては、ナイキやキャロウエイ、ブリヂストンなど大手と契約するだろうという予測もあったが、最終的にヨネックスに決したことをどう見るか。会見場で会った日本の報道陣に少しばかり尋ねてみると、大方は「落ち着くべきところに落ち着いた」という意見だった。そして、翌日以降の新聞やネットに掲載された記事には「なるほど」と思わせる諸説も出回っていた。たとえば、爽やかイメージの石川が大金に目がくらんで大手と契約したとなるとイメージダウンゆえ、幼いころから世話になりクラブも愛用してきたヨネックスを選べば美談っぽく終着する、という説。だが「マスターズで優勝する」という夢を抱き、世界に羽ばたくべくスタートを切った石川の契約話を義理人情ストーリーで終着させるのでは、いかにも日本的だ。プロゴルファーは賞金にしろ契約料にしろ稼いでナンボである。史上初とか最年少とか、「一番」の記録で注目を集めた存在なのだから、いっそのこと世界がびっくりするほどの超高額で契約したというストーリーのほうが、海外からの注目を集めることもできただろうに……。

 その契約金の額についても諸説がある。各紙を見てもヨネックスとの契約金は5年4億、5年6億、5年10億、5年15億、あるいは年間2億等々、幅がある。その中で、「ジャンボ尾崎はかつての史上最高だった年間2億で契約した。まだプロデビューしていない石川は、それを越えない金額で終着した」という説は面白かった。これまた日本らしい説で、さもありなんと頷ける。だが、時代も周辺状況も異なる現代のスター・石川遼なのだから、いっそのこと何もかも「ジャンボ越え」にしたほうが話題性もニュースバリューも高くなるのではなかろうか。いまさら日本のかつてのスターとそんなところを比較するより、石川の国際的な活躍を期待しながら「日本」という枠を完全に取っ払ってしまったほうが彼のためだ。

 石川サイドには、いろんなシガラミがあるだろう。企業側のさまざまな思惑も当然ある。だが、そんな中で、ボールを製造販売していないからヨネックスを選んだのだとすれば、その点は高く評価すべきだと思う。ゴルフのゲームに一番大きな影響を及ぼす用具はボールだ。飛距離、スピン量や弾道のコントロール。それらを思った通りに行なうためには自分が一番好きなボールで臨みたいと考え、ボール選択に自由性を残すための選択だったとすれば、それは16歳にしてアッパレと言えるだろう。

 しかし、どうしても気になるのは、プロとしての体制固めが「用具契約」「スポンサー契約」という大金の流れる部分だけ先行し、ゴルフそのものに深く関わるはずのコーチ契約や本人を守るためのマネジメント契約が進んでいない点だ。当面はそれらの役割を父親・勝美氏が継続して行なうとのことだが、世界へ船出するためにはそれなりの船を用意しなければ荒波に飲まれてしまう。豪華な船を購入するための資金はすでに確約されたのだ。今こそ、その大金をしっかりした「石川丸」購入の準備金に充てるべきだ。(舩越園子/在米ゴルフジャーナリスト)

石川遼のプロ転向会見に見て取れた「甘さ」 - 舩越園子の生ゴルUSA
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