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日本株低迷−短期間に上昇に転じる可能性は低い


 日経平均株価で見ると、わが国の株価は昨年1年間で約11%下落し、同96%上昇した中国などから大きく水をあけられた感がある。当面、こうした状況に大きな変化はないだろう。海外投資家や国内の個人投資家が、わが国の株式市場から離れてしまうことが懸念される。

 香港でヘッジファンドのマネジャーをしている友人に、日本株について尋ねた。彼は開口一番、「日本という国には、あまり魅力を感じない」と指摘していた。世界中が日進月歩で進んでいるのに、日本は、依然として前に進む強い意思が見られない。そのため、一部の製造業などの技術力は評価に値するものの、経済全体とすれば、世界から遅れてしまうことになるというのが彼のロジックだった。そして、「取り残される国の株は買えない」と付け加えた。

 彼の話し振りを聞いていると、多くのヘッジファンドが、日本株を売り持ち(ショートポジション)にしていることが推測できる。ヘッジファンドのオペレーションは、上昇すると予想する金融商品を買い持ち(ロングポジション)にし、下がると予想する商品を売り持ちにするのが基本だ。そのため、現在、日本株は最も売り持ちにし易い商品の一つになっている。

 また、長期投資を行っている海外投資家の多くも、日本株というよりも日本に失望している人が多いという。小泉政権下で構造改革が叫ばれ、日本という国が変わるという期待を抱いた海外投資家は多かった。ところが、政権が替り、構造改革が進むどころか、その言葉すらあまり聞くことができなくなってしまった。

 旧態依然とした社会のシステムが残り、社会全体の効率が上がらない。それに加えて、少子高齢化は、否応なく加速している。景気は輸出頼みで緩やかに回復しているが、国内の経済状況を見ると、とても高い成長を達成できるとは思えない。そして、サブプライム問題に端を発して世界経済が減速するとなれば、日本企業の業績は総じて悪化することは避けられない。そう考えると、日本株に積極的に投資するインセンティブは湧いてこない。株式の取引量の約6割を担う海外投資家が日本株に興味を持たないのであれば、日本株が低迷するのは、むしろ当然といえるかもしれない。

 日本株に興味が薄れているのは、海外投資家ばかりではない。国内の個人投資家にも、そうした兆候が見える。ある個人投資家にヒアリングしてみた。彼女は、「買っても上がらない日本株より、中国やインド、ベトナムなどの株式の方が投資妙味は大きい」と言っていた。

 人口減少局面に入ったにもかかわらず、何も有効な政策が打てず、政権を維持することに汲々としているわが国の政治体制を見ていると、彼女ならずとも、日本に大きな期待を抱くことに空しさを感じるだろう。多くの個人投資家は日本株投資を諦めて、新興国の株式に眼が行っているかもしれない。それは、海外株式を組み入れた投資信託の残高を見ても明らかだ。

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