リバプールのラファエル・ベニテス監督が退団の噂を改めて否定した。クラブ首脳陣との確執から今シーズン限りの退団が取り沙汰されているベニテスだが、「リバプールで監督を続けたい」と残留の決意を語っている。

 リバプールの監督として4シーズン目を迎えているベニテスだが、戦力補強を巡って共同オーナーを務めるトム・ヒックスとジョージ・ジレットの2人と対立。その後、ベニテスとオーナーの関係は悪化の一途を辿っており、先日にはヒックスとジレットの両氏がクラブ最高経営責任者のリック・パリーをアメリカに呼び、会談の場を設けた様子。その場で、ベニテスの後任に元ドイツ代表監督のユルゲン・クリンスマンや元チェルシー監督のジョゼ・モウリーニョの名前が挙がったとも言われている。

 このニュースにショックを受けたというベニテスだが、あくまでリバプールの監督を続ける意思に変わりはないと語っている。

「ニュースを聞いたときはショックを受けた。それも、私の去就を巡る話し合いと聞いてとても驚いている。しかし、私はリバプールでの将来しか考えていない。何度言っても信じてもらえないのだがね。私はクラブやファン、そしてこの街を愛しているし、現状にはとても満足している。レアル・マドリーやインテルで監督を務める気はない。他のクラブの監督候補として自分の名前が挙がるのは嬉しいことではない。私はリバプールにすべてを捧げているつもりだ。クラブやファンのためにタイトルを勝ち取りたいし、実現できると思っている」

 リバプール退団を改めて否定したベニテス。プレミアリーグでは首位アーセナルと勝点12差の5位につける苦しい戦いが続いており、首脳陣からのプレシャーは増すばかりだ。メディアを通じてクラブ残留を嘆願し続けるスペイン人監督は、自身の去就のために、何としてもタイトルを獲得したいところだろう。