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人間の皮膚を食べる魚、ドクターフィッシュってナニ?

【PJ 2008年01月04日】− いま、ある魚を使った治療が話題になっている。手軽なエステ感覚と、その意外性が人気の秘訣だろう。ドクターフィッシュとは、学名「ガラ・ルファ・オブトゥサ」というコイ科の淡水魚である。この魚は、人の古くなった皮膚(角質)を食べる性質があり、それが皮膚疾患の治療に使われているのだ。

 ガラ・ルファは、珪藻や植物性プランクトン、動物性プランクトンを常食にする雑食性の魚だ。温泉ではそれらの生物があまりいないため、人の角質を食べる。寿命は約7年だが、人の皮膚をついばむのは警戒心の少ない生後2年半までとされている。成長すると体長約14センチほどになる。また、高い水温でも耐えられることで有名だ。普通の魚では考えられない、35度以上の温泉でも生息できる。

 もともとは、トルコ共和国の中央部に位置するカンガル地方の温泉で、何百年も前から有名だったそうだ。トルコの温泉では餌がなく空腹状態のこの魚が、温泉に入ってきた人間の皮膚を、餌代わりに食べたことがきっかけらしい。あのクレオパトラが寵愛した魚、というから驚きだ。現在は、特にトルコやドイツで重宝されている。ドイツでは、ドクターフィッシュによる治療が、保険適用の医療行為として認められている。

 ドクターフィッシュには、大まかに分けて、3つの効果がある。1つ目が、ピーリング効果だ。古い角質を吸い取るように食べるので、肌にも優しくピーリングができるのだ。右の画像が、その結果である。その効果は一目瞭然(りょうぜん)。2つ目は、マッサージ効果である。最初はくすぐったく感じるだろう。しかし、その低周波のような刺激によって、皮膚代謝を促進させる効果がある。3つ目は、リラックス効果。手足にうようよ寄ってくる場面は、一見奇妙で居心地の悪いものかもしれない。しかし、通常なら逃げてしまう魚が、人に集まってくることで、高齢者などに対するセラピー効果が期待できる。

 私自身もドクターフィッシュを体験しようと思い、箱根のユネッサンに行った。やはり、人気があるらしく結構な人数が並んでいた。15分くらい待って、やっと私の番が来た。足に付いているプールの薬品を洗い流し、いよいよドクターフィッシュの待つ水槽に足を入れる。すぐに、足の周りに魚が寄って来た。足をくすぐられているようで、なんだか気持ち悪い。声をあげないと耐えられないくらいだ。

 見た目も、あまり気持ちの良いものではない。しかし、少したつとだんだん慣れてきた。くすぐったいが、少し魚に愛着が湧いてくる。数分間だったが、こうして私のドクターフィッシュ体験は終わった。家に帰って足を見ると、なんだかつるつるになった気がする。特に、少し皮のむけていたところがきれいになっている。やはり、ドクターフィッシュのおかげなのだろうか。

 いくつか気になる点があったので、ドクターフィッシュを取り扱っている会社「株式会社エコマネジメント」の社員の方に話を聞いてみた。この会社は、取材を受けたり、イベントを開いたりと、ドクターフィッシュに関する事業を行っている。まず初めに、ドクターフィッシュの医学的有効性について聞いてみた。主にドイツなどでは、治療の1つとして保険も認められている。しかし、日本では、薬事法の関係で保険が適用されていないそうだ。

 次に、魚が満腹にならないのかという疑問だ。あまり明確な回答は得られなかったが、魚がおなかいっぱいになることは無いらしい。また、魚の糞も、ろ過装置が完備されていれば問題無いそうだ。この方の話によると、やはりドクターフィッシュの物珍しさにひかれたらしい。

 次に、ドクターフィッシュ風呂を取り扱っている、箱根ユネッサンにも問い合わせてみた。ここでは、医療行為としてではなく、一種のアミューズメントとして考えているそうだ。ワイン風呂・カレー風呂などの、変わり種風呂の一種として見られているのであろう。水族館員の人が来て、月に数回ほどお湯を入れ替えている。ドクターフィッシュは、5年くらい前にテレビで取り上げられていたそうだ。しかし、その時はまだ輸入ルートが無かった。そして、去年やっと確保できたという。

 ドクターフィッシュには、まだまだ隠された謎が残っていそうだ。その不思議さも、魅力の1つなのだろう。これから、どんどん取り扱うところが増えるだろうと、私は考える。聞くところによると、歌舞伎町のあるマンガ喫茶にも置いてあるそうだ。今後、ちょっとした暇つぶし、軽いエステとして、ドクターフィッシュが主流になる日が来るかもしれない。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 村野 悠【 東京都 】
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