お賽銭を渡すとおじさんがかごを開け、小鳥にお賽銭を渡す。すると小鳥が小さな参道をちょんちょんと進んでいき、賽銭箱に小銭を落としてから鈴をガラガラと鳴らす。さらに階段を上ってお宮の扉を開き、中からおみくじを取りだして持ち帰る。そしておみくじの封を開けておじさんに渡し、麻の実をもらってからかごに戻る……。

これこそが「小鳥の占い」「おみくじ引きのヤマガラ」「ヤマガラ芸」などと呼ばれたもので、昔はよく神社の縁日で見られたわけです。しかし最近は全然見かけません。一体どうなってしまったのでしょうか?

詳細は以下から。
まずこのおみくじ引きのヤマガラについてですが、これについて研究した本があるようです。

Amazon.co.jp: ヤマガラの芸―文化史と行動学の視点から: 本: 小山 幸子

ヤマガラの芸:文化史と行動学の視点から

この芸自体はなんと鎌倉時代・平安時代にまでさかのぼることが可能で、かつてはカルタ取りやつるべ上げ、那須の与一などの高難度の芸が存在したが、次第に廃れていって、おみくじ引きの芸だけが残ったらしい。

で、今は全然見ないわけですが……。

ヤマガラ - Wikipedia
しかし明治時代後期になって鳥獣保護法が制定され、野鳥の捕獲が禁止されたこと、近年になって高度経済成長の反省から自然保護運動が高まったことや、バードウォッチングのような新しい野鳥と人間との接し方が普及したこと、さらにオウムやインコといった、さらに芸達者な鳥が誰でも簡単に飼育できるようになったこと、といった社会の変化から次第に姿を消してゆき、現在本種を用いた芸を見ることはできない。

で、この芸のムービーはインターネット上のどこにもないようですが、先ほどの書籍の執筆者の方は映像として持っているようです。できればネットで公開して欲しいところ。

さらにいろいろと検索した結果、以下のサイト上で貴重なヤマガラ芸の写真が公開されています。

からくり人形


さらに調べたところ、なんとこの失われたはずの「ヤマガラ芸」を伝承させるべく書かれた書物が存在するようです。その名も「小鳥に芸の教え方」という本。

2007年7月:<小鳥に芸の教え方>
昭和34年発行「小鳥に芸の教え方」(日本小鳥技芸協会)、内容は野鳥(ヤマガラ等)に「おみくじ引き」その他の芸を覚えさせる古来の方法を 伝承させたいと丸茂重造氏が私費で発行された書物です。 中学時代に当協会に加入していた事が驚きですが、今は必要としていません。この方面に造詣の深い方にお譲りします。
<07年/8月:作者と同じ栃木県の最適と思われる方にお譲りしました>

どのような本かはわかりませんが、かなり貴重な本であることは確かです。

単純におみくじを持ってくるだけであれば、那須どうぶつ王国でやっているらしい。以下が実際のムービーです。

YouTube - 鳥のおみくじパフォーマンス


なお、日本ではもうこのレベルの芸を見ることはできませんが、海外ではわずかに生き残っているようです。検索するといくつか出てきますが、メキシコのものはかなり面白そう。

●Seoul●消え行く韓国の大道芸 愛を占うシップチャメ

(週間)アリクイ通信3 : 鳥うらない

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