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株価と為替予測の通信簿(上)2007年の総決算 やっぱりサブプライム「甘く見すぎた」

2007年12月31日12時34分 / 提供:J-CASTニュース

J-CASTニュース
株価と為替予測の通信簿(上)2007年の総決算 やっぱりサブプライム「甘く見すぎた」
株価をを見通すのは難しい(写真はイメージ)

   毎年のように年初を飾る経済モノ企画に、株価や為替の予測がある。優秀なエコノミストらが豊富で広い情報網を駆使し、緻密な分析力で「判定」する。ところが、そんなプロが予測してもなぜかあんまり当たらない。2007年を見通すのは、とくにむずかしかったようだ。年初に予測した株価と為替(米ドル)の結果を、自らはどのように評価しているのだろう。そして、2008年はどんな予測を立てているのだろうか。

日本総合研究所は「1ドル110円前後」と予測

   ほんの1年前のことだから、思い出してみよう。2007年はなごやかに始まった。賀詞交換会に集まった大手企業のトップらは、株価で2万円をも見通し、意気揚々としていた。それが、下期はガラリと一変。こんなことも、ここ数年ではめずらしいことだった。

   原因は、米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローンの焦げ付き問題だ。サブプライム問題が日本で表面化してきたのは3月ごろ。米連邦準備理事会(FRB)が、サブプライム住宅ローンの審査の厳格化を要請したり、米サブプライムローンの大手、ピープルズ・チョイス・ホーム・ローンが破産法を申請したことが伝わって、「これは」となった。

   しかし予兆はあって、06年12月には米国の中堅住宅ローン会社のオウニット・モーゲージ・ソリューションズが新規融資を停止した。07年2月には英国金融大手のHSBCがサブプライムローンの不良化で消費者金融部門のトップを更迭するとの報道があったことを忘れてはならない。 

   そして8月、仏金融大手BNPパリバが傘下のサブプライム関連ファンドを凍結。その翌日の東京株式市場は大幅に下落し1万6764円に。その後もさらに下げた。外国為替市場も1米ドル111円台まで下がった。溜まっていた不安材料が一気に噴出し、大荒れとなった。

   サブプライム問題の「震度」をどこまで見込むのか、が07年末の株価と為替予測のポイントだったといっていい。さて、各シンクタンクの予測はどうだったのか。

   2007年12月28日の株価は1万5307円78銭、為替は1ドル112.94−112.96円だった。

   日本総合研究所では、2007年末の株価水準を「1万8000円前後」と予測していた。しかし、実際には予測を大きく下方に乖離した。IT在庫調整の一巡、新興国主導の輸出好調による循環的な景気上向き局面に入ったところは予測どおりだったが、「米国の住宅市場の調整が深刻化したこと、サブプライム問題による金融混乱、『悪い円高』ドル安は予想外だった」という。

   為替は「1ドル110円前後」を予測。こちらは予想の範囲内。結果的にほぼ的中ながら、「尻上がりの国内景気の回復と、金利や株価の先高感を主因とする『よい円高』を想定していた」と説明した。予測は予測。もちろん、結果オーライはありだ。

みずほ総合研究所が予測した株価は「1万8200円」

   第一生命経済研究所の株価予測は「1万5000円」。ほぼ予想どおりの結果となった。「米国の住宅問題が大きくなれば景気減速懸念によって年末にかけて株価下落、逆に影響が小さければ世界同時利上げでやはり年末にかけて下落すると予測した」としている。

   第一生命経済研究所は「円高」傾向を読んで、為替水準も「1ドル110円」とほぼ的中。ただ、「結果として、ほぼそうなった」と自らに厳しい。「円安のピークは年央に1ドル117円程度と見ており、実際には予想よりも円安が進展した印象。円キャリートレードや日本人によるFX取引による円売り圧力の高さは想定外だった」という。

   みずほ総合研究所が予測していた株価水準は「1万8200円」。結果は、約2800円も下方に開きがあった。「米国の住宅市場の調整は予測どおりだったが、サブプライム問題の影響がここまで深刻なものになるとは予想していなかった」と明かす。

   為替予測は「115円」。予想レンジは110円−120円だったので、予想の範囲内。「米国の利下げと金利縮小に伴って円高になるというシナリオは予想どおりだったが、利下げの幅が想定以上であった」。

   日本銀行の福井俊彦総裁を輩出した富士通総研の株価予測は、「2万円」と、約4600円の差はかなりはずした。昨年末の時点では07年に企業主導の景気回復が家計部門へも波及するとの予測を立てていて、それを先取りするかたちで「株価2万円」をめざすとみていた。

   ところが、年後半は原油価格の高騰や米国景気減速の影響、景気回復の家計部門への波及の遅れにより、株価は低迷。「外的要因と内的要因をともに読み違えたことで予想が外れる結果となった」という。

   為替は「118円」と予測。昨年末の時点では、日本の景気拡大の持続により円安が修正されるとみていて、07年央時点では110円程度の円高となり、その後円安方向に戻す展開を想定していた。しかし、実際の動きは、春ごろまでの円高が修正されてやや円安に戻したところまでは予想どおりだったが、その後再び円高に向かった。「米景気の減速によるドル安の影響が大きいが、想定外のことだった」と話す。

《経済研究所ミシュラン 2007年の通信簿》

 株式為替(米ドル)
日本総合研究所★★★★★★★
第一生命経済研究所★★★★★★★★★
みずほ総合研究所★★★★★★★
富士通総研★★★

(評価の見方)

株価1000円未満の乖離幅(±)であれば、★★★★★
      1000円以上の乖離幅で、★★★★
      2000円以上で★★★
      3000円以上で★★
      4000円以上で★

米ドル為替2円未満の乖離幅(±)であれば、★★★★★
      4円未満で、★★★★
      6円未満で、★★★
      8円未満で、★★
      10円以上で、★

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