ブラジルでクリスマス休暇を過ごしているバルセロナのデコが決意を新たにした。バルサで唯一チャンピオンズリーグ2冠のデコは、バルサで歴史を作り続けていきたいと考えているものの、「今シーズン、何のタイトルも獲れなかったら、バルサを出て行く」と移籍も辞さない覚悟で2008年に臨むつもりだ。

 ブラジルからベンフィカに渡った当初は、アルベルサにレンタルに出されるなど苦しい時期を過ごしたデコだが、ポルトへの移籍で転換期を迎えた。ポルト移籍後、3つのリーガ、3つのポルトガルカップ、UEFAカップ、チャンピオンズリーグを獲得。ポルトで成功を収めた後、バルサ移籍を決断。そしてリーガ2連覇、チャンピオンズリーグを制覇している。輝かしいキャリアを築いているデコだが、昨シーズンはまさかの失速でリーガタイトルを逃し、無冠に終わった。

「バルサでプレーするのは僕の夢だった。ここに来て成功を収めた。今シーズンは僕にとって4シーズン目だし、これまでは素晴らしいものだった。でも、今シーズン、何のタイトルも獲れず、状況が良くならないようなら、僕は出て行くよ。もちろん、そういうことになって欲しくないし、考えてもいない。事がうまくいくことに期待しているからね」。

 ポルトガル紙“オ・ジョゴ”にそう決意を語ったデコ。彼の負けず嫌いは有名であり、敗北という言葉は失敗と同じ。2年連続無冠は彼にとっては我慢のならないことだ。今シーズン、もしバルサが無冠に終わった場合、デコは本当に出て行くだろう。

 レアル・マドリーとの勝ち点差は7と開き、リーガ奪回は厳しいと言わざるを得ない状況だが、まだまだ多くの試合が残っている。チャンピオンズリーグ、スペイン国王杯のチャンスもある。デコの今回の発言は、自らへの気合い、そしてチームメイトらへのメッセージだ。デコ、そしてバルサの2008年に期待したいものだ。

(スペイン通信)