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富士経済、ジェネリック(後発)医薬品市場の調査、2009年は3379億円と予測
総合マーケティングビジネスの富士経済は、処方箋様式の変更や厚生労働省による「後発医薬品の安心使用促進アクションプログラム」などによって成長が期待される国内ジェネリック医薬品の市場を領域別・企業別に調査・分析した。その結果、2009年のジェネリック医薬品市場は3379億円と予測、金額ベースでは医療用医薬品市場の5.0%に達するなどの点が明らかになった。なお、調査報告書「2007 ジェネリック医薬品データブック」にまとめた。
ジェネリック医薬品市場は、従来からの企業に加え、先発品だけでは実績拡大を見込めない大手企業から中堅企業までが参入し、また、世界でトップ10に入る外資系企業の本格的な日本での事業開始などによって、さらに注目が集まっている。また、2002年以降大型製品の特許切れが出始めており、今後も大型製品の特許切れが想定されるため、年2回の後発品収載の開始などジェネリック医薬品を取り巻く環境は急激に変化していると説明する。
領域別にみると、2006年にジェネリック医薬品の構成比が10%を超えているのは輸液製剤・栄養剤・ビタミン剤、痛風・高尿酸血症治療剤、消毒剤・褥瘡治療剤、抗ウイルス剤、その他消化器官用剤の5領域。
輸液製剤・栄養剤・ビタミン剤のジェネリック医薬品の構成比の高い要因としては、先発品を発売している企業がジェネリック医薬品も品揃えの一つとしてトータルにプロモーションしていることが挙げられる。また、DPC(Diagnosis Procedure Combination:入院患者の病名とその症状・治療行為をもとに厚生労働省が定めた投薬、注射などの1日当たりの包括評価部分と手術、麻酔などの出来高評価部分を組み合わせて計算する方式)による医療費削減の目的に合致すること、費用が抑えられることからも増加しているとのこと。ビタミン剤では「メチコバール」(エーザイ)のように、ジェネリック医薬品扱いの製品が多いことも特徴だ。
ジェネリック医薬品が拡大している領域は、注射剤をもつその他循環器官用剤、抗生物質が中心である。しかし、高脂血症治療剤、上部消化器管疾患治療剤のように、経口剤が中心ではあるものの、ジェネリック医薬品のターゲットとなる製品がある領域ではジェネリック医薬品のシェアが高くなっている。2009年には、抗真菌剤、体内診断薬、眼科用剤の3領域もジェネリック医薬品の構成比が10%を超えると予測される。抗真菌剤は、2004年から2005年にかけトップブランド2製品(「ラシミール」、「イトリゾール」)のジェネリック医薬品が相次いで発売されたことで市場が拡大しており、ジェネリック医薬品の構成比は2006年の8.5%から2009年は15.7%に高まるとみられる。
2006年4月の処方箋様式の変更によって、ジェネリック医薬品大手企業は調剤薬局ルートへの攻勢を強め、2007年3月期決算では好調な業績を上げている企業が多い。相次ぐジェネリック医薬品促進策や、大手ジェネリック医薬品企業による広告によって、患者のジェネリック医薬品への認知度は高まっている。しかし、処方している医師や薬剤師などからは先発企業と比較して情報提供の少なさや、供給面の不安を懸念する声も出始めているという。これらの不安材料を解決し、信頼度を増すことで、ジェネリック医薬品全体の市場は拡大し政府の目標数値に近づいていくとみられる。ジェネリック医薬品の大手企業は、ジェネリック医薬品の販売が中心であるが、中堅以下の企業では受託製造に注力する傾向がみられる。
現在、ジェネリック医薬品は、ACE阻害剤やβ遮断剤・αβ遮断剤・α遮断剤が中心である。Ca拮抗剤では、2006年7月に「コニール」(協和発酵工業)のジェネリック医薬品が発売されている。「ノルバスク/アムロジン」(ファイザー/大日本住友製薬)のジェネリック医薬品も近い将来発売が見込まれるため、Ca拮抗剤の比率が高くなると予測される。処方箋様式の変更を契機に、調剤薬局での処方拡大は着実に進んでいる。今後ジェネリック医薬品の発売が見込まれる大型オリジンは「ノルバスク/アムロジン」、「タナトリル」(田辺三菱製薬)、「エースコール」(第一三共)が挙げられる。中でも「ノルバスク/アムロジン」は、それぞれの企業の売上トップブランドであることからジェネリック医薬品の登場によって売り上げを大幅に減少すると業績への影響が避けられない状況だ。
また、新薬兼業企業によるジェネリック医薬品の発売が多く、メタボリックシンドロームを背景に病院ルートを開拓することで順調に拡大している。政府のメタボリックシンドロームの広報活動による、慢性疾患=ジェネリック医薬品とする流れを追い風にし、2006年には140億円を超える市場となった。とくに「メバロチン」(第一三共)のジェネリック医薬品の登場によって、一躍脚光を浴び新薬兼業企業、ジェネリック医薬品専業企業双方にとって注力領域の一つとなっている。高脂血症治療剤では、HMG-Coa還元酵素阻害剤が主流となり、ジェネリック医薬品でも「メバロチン」(第一三共)のジェネリック医薬品が参入各社で好調に推移し、長期服用の面からも競合関係が年々強まると見込まれる。
今後の有力製剤と目される「リピトール」(アステラス製薬)は、ジェネリック医薬品への対抗策を含め、2007年に新聞広告によるDTC(Direct To Consumer:製薬会社が一般消費者に対して医療用医薬品に関する直接プロモーションを行うこと)活動を行い、医療機関だけでなく患者へのアプローチを通して先発品のアドバンテージを模索しているとのこと。新薬企業の中には、ジェネリック医薬品への対抗策として、特許切れ前の取り組みを行うケースも出ている。
なお、同報告書におけるジェネリック医薬品は診療報酬点数表における後発医薬品に属するものとし、他の製薬企業への出荷を除いたものとした。また、全体市場は、既刊の「2006 医療用医薬品データブックNo.1〜No.3」「2007 医療用医薬品データブックNo.4〜No.6」の調査範囲とし、ジェネリック医薬品では生理食塩水、漢方製剤を除いている。
[小売価格]
A4判 411頁:21万円(税込)
富士経済=http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
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