今週のお役立ち情報
東京・下町の伝統行事になった、手作り凧が仲見世に彩り豊かに舞う
【PJ 2007年12月26日】−
東京・京成立石駅の周辺には、葛飾区役所があり、戦後の闇市から発達した商店街が幾つもある。それぞれが独自、あるいは共同で商店街の活性化を図っている。
立石仲見世のアーケード街は同駅から徒歩0分で、道幅は約3メートル、ほとんどが老舗だ。惣菜、かまぼこ、餃子屋、青果、人形焼、婦人服、薬局、鯛焼きなどの多種多様な店舗が所狭しと軒を連ねる。夕方になると、買物客どうしの肩が触れ合うほどになる。
毎年、師走から年明けまで、同仲見世の頭上には『手作り凧コンテスト』の作品びっしりならぶ。今年は315個の凧で、応募者は幼児から大人まで、と幅が広い。このイベントは30年以上も続く。
鈴木食品店の店頭では、鈴木照代さんが昔懐かしい五つ玉の算盤を使う。鈴木さんに同コンテストに対する、買い物客の評判を聞いてみた。「絵が上手になったね、というひとが多くなった」と話す。そのうえで、鈴木さんが同イベントの一連の流れを教えてくれた。
青年部が10月28日に凧の材料(商店街から無料支給)を配り、11月21日に審査し、同月28日から仲見世に飾っている。1月12日まで展示。翌13日には商店街で表彰式が行われるという。
仲見世の正式名は㈿立石仲見世共盛会(きょうせいかい)である。会長の長谷(ながたに)幸太郎(66)さんから、さらに話を聞くことができた。「もう30年以上も前です。青年部が畳3畳ほどの大凧を作り、仲見世に飾りました。3年ほど続きました。しかし、青年部のメンバーはふだんの仕事もあるし、毎年では疲れましてね。子どもさんに作ってもらったら、という意見や提案がありました」と話す。
当時は穂積隆信著『積み木くずし』が大ベストセラーになり、家庭内暴力の問題が世相の中核に座っていた。親子の断絶が取りざたされる世のなかで、明るい話題づくりを考えたという。子どもたちには凧作りの材料を提供し、その作品を仲見世に掲げよう、というプランが実施に移されたのだ。
当初、コンクールの色合いはなかった。数年後、商店の一部から、『出来栄えのよい作品に景品を出したい』という申し出があった。景品を出すことにより、地域住民の作品の参加意欲が高まってきた。他の商店からも、景品の申し出が続出した。「自発的な拡がりから、コンテストの形態に成長してきました」と長谷さんは語る。
今年度の商店賞は73点。残りの提出者にも、『仲見世賞』として500円相当のものを出す。つまり、作品の提出者全員には何らかの景品が渡るのだ。
どの商店も忙しい師走を前後にはさむ時期だ。商店街の加盟店が心一つにして、手間と経費をかけ、『手作り凧コンテスト』のイベントを30年以上も継続してきた。いまや東京下町・立石の伝統行事といえるほど、地域に定着している。
商店街の努力による、地域の活性化の成功事例のひとつだろう。【了】
■関連情報
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 穂高健一【 東京都 】
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立石仲見世のアーケード街は同駅から徒歩0分で、道幅は約3メートル、ほとんどが老舗だ。惣菜、かまぼこ、餃子屋、青果、人形焼、婦人服、薬局、鯛焼きなどの多種多様な店舗が所狭しと軒を連ねる。夕方になると、買物客どうしの肩が触れ合うほどになる。
毎年、師走から年明けまで、同仲見世の頭上には『手作り凧コンテスト』の作品びっしりならぶ。今年は315個の凧で、応募者は幼児から大人まで、と幅が広い。このイベントは30年以上も続く。
鈴木食品店の店頭では、鈴木照代さんが昔懐かしい五つ玉の算盤を使う。鈴木さんに同コンテストに対する、買い物客の評判を聞いてみた。「絵が上手になったね、というひとが多くなった」と話す。そのうえで、鈴木さんが同イベントの一連の流れを教えてくれた。
青年部が10月28日に凧の材料(商店街から無料支給)を配り、11月21日に審査し、同月28日から仲見世に飾っている。1月12日まで展示。翌13日には商店街で表彰式が行われるという。
仲見世の正式名は㈿立石仲見世共盛会(きょうせいかい)である。会長の長谷(ながたに)幸太郎(66)さんから、さらに話を聞くことができた。「もう30年以上も前です。青年部が畳3畳ほどの大凧を作り、仲見世に飾りました。3年ほど続きました。しかし、青年部のメンバーはふだんの仕事もあるし、毎年では疲れましてね。子どもさんに作ってもらったら、という意見や提案がありました」と話す。
当時は穂積隆信著『積み木くずし』が大ベストセラーになり、家庭内暴力の問題が世相の中核に座っていた。親子の断絶が取りざたされる世のなかで、明るい話題づくりを考えたという。子どもたちには凧作りの材料を提供し、その作品を仲見世に掲げよう、というプランが実施に移されたのだ。
当初、コンクールの色合いはなかった。数年後、商店の一部から、『出来栄えのよい作品に景品を出したい』という申し出があった。景品を出すことにより、地域住民の作品の参加意欲が高まってきた。他の商店からも、景品の申し出が続出した。「自発的な拡がりから、コンテストの形態に成長してきました」と長谷さんは語る。
今年度の商店賞は73点。残りの提出者にも、『仲見世賞』として500円相当のものを出す。つまり、作品の提出者全員には何らかの景品が渡るのだ。
どの商店も忙しい師走を前後にはさむ時期だ。商店街の加盟店が心一つにして、手間と経費をかけ、『手作り凧コンテスト』のイベントを30年以上も継続してきた。いまや東京下町・立石の伝統行事といえるほど、地域に定着している。
商店街の努力による、地域の活性化の成功事例のひとつだろう。【了】
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