12月14日、三井住友銀行は台湾の大手銀行・第一商業銀行と業務提携に合意し、同月17日に本契約を結ぶと発表した。三井住友銀行にとっては、成長著しい中国市場を統括する「中国本部」をすでに設けているが、第一商業銀行との提携によって台湾市場での業務の活性化を目論む。

 2006年11月にみずほフィナンシャルグループが、ニューヨーク証券取引所に株式上場を果たしたのをはじめ、三菱UFJフィナンシャル・グループが欧米の商業銀行の買収を検討しているとされるなど、ここにきて3大メガバンクは国際業務を活発化させる動きを見せている。実際に、3大メガバンクと住友信託銀行の海外市場における貸出額は、2004年度は約9兆円であったが、2006年3月期には12兆円近くまで増加している(米スタンダード&プアーズ調べ)。

日本の銀行は、これまで不良債権処理などに追われ、「金融のグローバル化」から長年取り残されてきた。しかし、バブル崩壊や1997年から98年にかけて起きたアジア通貨危機などの影響で海外事業の大幅縮小を余儀なくされた3大メガバンク(三菱東京UFJ、みずほ、三井住友)は2006年、公的資金を完済し、ようやく経営体力も復活。海外事業における巻き返しを狙っている。

ゆうちょ銀行の誕生やネット銀行の参入など、銀行業界は業態間の競争も激しくなっており、新たなビジネスモデルの構築を求められている大手行にとって、海外事業の強化は今後ますます重要な事業領域となる。三井住友銀行は今回の第一商業銀行との提携により、台湾だけでなく国際マーケットにおけるシンジゲート・ローン業務の推進も目指しており、その動向が注目される。

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