Sowelu(撮影:野原誠治)

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 デビュー前にVoices of KOREA/JAPANのメンバーとして、2002FIFAワールドカップの公式テーマソングを手掛け、今年4月にデビュー5周年を迎えたSowelu。昨年7月に発表した3作目のアルバム「24 -twenty four-」ではオリコン初登場3位を記録し、その後全国6カ所にて行なわれたツアーは全会場ソールドアウト。今年8月に発表したシングル「24karats -type S-」ではEXILEらとのコラボレーションも実現した彼女が19日、映画「茶々 ‐天涯の貴妃-」(22日より全国東映系で公開)の主題歌に抜擢されたシングル「光」を発表した。

――今年4月でデビュー5周年を迎えられましたが、この5年間で変わってきたと実感する部分はありますか?

Sowelu:5年前は、ちょうど19歳から20歳をまたいでデビューに向かっていたので、年齢もあると思うんですけど、非常に気持ちが不安定でしたね。例えばレコード会社が決まったり、事務所に入ったり、新しい人達に一気に囲まれて。その緊張感プラス、デビューが決まった喜びと、その裏にある色々とこなしていかなければいけないこと…、あまりプレッシャーとは思わなかったんですけど、ただ、「色んな人達が関わってCDができあがるんだな」というのを目の当たりにして、ビックリしました。「自分のやりたいことだけをやっていける世界じゃないんだ」「イメージしていた感じとはまた違う、もっと厳しい所なんだ」と感じながら、レコーディングとか色々な体験をしました。

本当に私は恵まれていて、ワールドカップの楽曲に参加させて頂けることになって、生まれて初めて歌ったステージが韓国での開会式だったんですね。周りからも期待されて、私はそれを前向きにとらえながら頑張ってはいたものの、多感だったからか、気付いたら、すごく大人ぶろうとしている自分がいて。自分の内面を素直に言葉に出すことも難しかったし、Soweluというアーティスト名を背負った瞬間、「Soweluを演じなきゃいけないのかな?」みたいな所が最初はすごくあったので、自分の中で葛藤でした。普段の自分はすごく庶民的なのに、「そういうのはあまり、イメージ的に違うから出さない方がいい」と周りに言われた時期もあったし。私は基本的に「裏表がある」というのが好きじゃない性格なので、それが一番苦しかった所ですね。最初の頃とか、「毎日ステーキ食べてそう」「絶対コンビニには行かない」とか思われてました(笑)。

――昼日向でも影がないとか(笑)。生活感を感じさせなかったんですかね。

Sowelu:この世界はイメージが先行するじゃないですか。だから、すごい世界だなと思いましたけど(笑)。「実際の自分とは全然違うイメージが世間に知れ渡っているのかな?」と思ったらすごく怖くて。「こんなんじゃ私、長くやっていけないな」と思ったんですね。嘘をつけないなと。だから、「ありのままの自分を皆さんに伝えながら、歌っていくことができたら一番いい」と思っていて、徐々にそれができてきたんじゃないかなと思います。今は本当に何でも、「コンビニに行く」とか全然話しますし(笑)。

――そういうものから解き放たれて、ある意味楽になったんですね。

Sowelu:楽です!私はリアルなものが好きで、着飾っていたり、取り繕っている感じが好きじゃないから。元々、そういうアーティストに惹かれたことがないので。本当にありのままで勝負している、みたいな。
                           

――今作の「光」は、映画「茶々 -天涯の貴妃-」の主題歌に起用されていますが、映画の内容も意識して歌詞を書かれたのでしょうか?

Sowelu:作詞をする直前に映画のお話を頂いたので、内容を教えて頂いて、そこから自分が共感する部分をピックアップできればいいなと思っていました。主人公の茶々は、自分の妹を守るためにたくさんの困難に立ち向かいながら生き抜いた強い女性で、私にも家族という存在がすごく大きくて、普段仕事をしていても「家族を守るためにも頑張らなきゃいけない」と感じている部分があるので。自分の母親に焦点を当てて、「母親を守るためだったら、自分はどんなことでも乗り越えてみせる」と決意した時の強い気持ちを今回、特にサビで伝えたくて。一方で、人である以上、強さの裏には弱さもあるという所も描きたくて、自分の実体験をベースにしながら書いていきました。

――Soweluさんにとって、自分を支えてくれたかけがえのない“光”となる存在がお母さんであったように、聴く人によってそれが兄弟や友達、恋人だったりするかもしれませんね。

Sowelu:その人にとって、大切な人を思い浮かべてもらえたらいいなと思っています。