地元シカゴが早くも福留効果でCM収入を皮算用―。シカゴの地元紙「サン・タイムズ」紙の電子版は、FAの福留孝介外野手と合意に達したカブスが、福留資金の手っ取り早い回収方針として、ヤンキースの松井をモデルに、日本企業のCM収入の拡大を計画できると、13日の電子版で伝えた。

 カブスは、まずは、福留本人と話し合ってから、という理由で、この件についてのコメントは避けているものの、シカゴを本拠地とする広告代理店「スポーツ・クラップ」社のマーク・ガニス社長は、左翼手の松井秀喜外野手が日本のテレビで中継されるために、大きなCM利益を生んだヤンキースの例を出し、今度は、福留を右翼、中堅の守備に起用してカブスが大きなCM収入を得る番だ、と太鼓判。「もし、私が球団の人間なら、昨シーズンのヤンキースの外野壁を写真にとって、日本企業を回って営業するね」

 リグレー球場の場合、外野壁が低く制限があるため、福留効果を最大限に発揮させるには、創造的なアイディアが必要だ、とも。「右翼手であり、左打ちの福留の場合、右方向に打球が飛ぶ確立が高いので、右翼の壁にCMスペースを確保すべきだ。バックネット裏にも、回転式の広告を出すべきだ」と、提言するガニス社長は、福留の総額4800万ドルの大型契約も、マーケティングでまかなえると強気。「福留が結果を出せば、本当に価値が出てくるだろう」と、日本からの新戦力に期待を寄せている。早くも正式入団前から、シカゴの街は、福留効果に注目が集まっているようだ。