ユーロ08予選に向けてフィレンツェ近郊のコベルチャーノで代表合宿中のレアル・マドリー所属DFファビオ・カンナバーロが、11日に起こった「ラツィオサポーター死亡事件」について語っている。主将としてイタリア代表を牽引するカンナバーロは「日曜日に何の問題もなくリーグ戦が開催される国(スペイン)でプレーできていることを幸運に思う。家族連れでも問題なくスタジアムに足を運ぶ。ウルトラス(熱狂的サポーター)の存在はごくわずかであり、しっかりとコントロールされている」と語り、母国イタリアの惨状を嘆いた。

またカルチョとウルトラスとの関係についてカンナバーロは「我々はサポーターとの関係を見直さなければならない時期にきている。特にクラブ側は真剣にウルトラス対策に取り組まなければならない。自分がイタリアでプレーしていた時は多くのサポーターが練習場に訪れていた。自分の友人の多くも、スタジアムに足を運んでいるよ。だがサポーターは全員が同じというわけではない。サポーターとの関係をしっかりと見直すべきだ」と説明した。

*ラツィオサポーター死亡事件=セリエA第12節開催日の11日、アレッツォ近郊(イタリア中部トスカーナ州)の高速道路のサービスエリアでラツィオサポーターとユベントスサポーター間でトラブルが勃発。現場介入したパトロール中の交通警察官の発砲によりラツィオサポーターの1人、ガブリエレ・サンドリが死亡した。その後、アタランタやローマなどで一部のサポーターが暴徒と化す最悪の事態に陥っている。