人型ロボット「Omnibot17μ i-SOBOT」

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日本における二足歩行ロボットの進歩はめざましく、一般向けの「ROBO-ONE」が開催されるなど高性能な二足歩行ロボットも入手できるようになっている。とはいえ、ロボット競技に出場できるほどの高性能なロボットは、価格も10万円以上で、自分で組み立てなければならないために初心者が手軽に手を出せるといった商品ではなかった。

そんな二足歩行ロボットの世界に革命をもたらすと思われるロボットが今回紹介する人型ロボット「Omnibot17μ i-SOBOT」(i-SOBOT)だ。

■世界最小を実現!鍵は"サーボモーター"

i-SOBOTは、2007年6月に「世界で最も小さな量産されている人型ロボット」としてギネス世界記録に認定されたている、身長はわずか16.5cm、価格は2万9,800円(税別)だが、10万円クラスの二足歩行ロボットと同等の機能を備えている。
i-SOBOTと付属品i-SOBOTの化粧箱
i-SOBOTと付属品i-SOBOTの化粧箱

開発グループリーダー渡辺公貴氏によると、開発に着手したのは、2001年にホビーロボット「マイクロペット」に着手した時期からで、そこ頃から何年か後に世界最小の二足歩行ロボットを作ろうと企画していたそうだ。気になるi-SOBOTの名前の由来だが、私の"I"と、"愛しています"のアイ、"遊ぼう"の語感に加え、ダンス用語で"人間離れして見える"という"アイソレーション"の意味を込めているという。

i-SOBOTの開発で苦労した点は、玩具としての耐久性を持たせつつ、世界最小で購入しやすい価格という目標をクリアすることだった。そのために間接を動かす小型のサーボモーターを独自開発してi-SOBOTの製品化に成功した。
i-SOBOTでは、全身17箇所にサーボモーターが組み込まれているが、さらにジャイロセンサーを搭載することで自動的にバランスをとりながらスムーズな動作をとることが可能となっている。
携帯電話と比較すると、i-SOBOTがいかに小さいロボットかがわかる黒いパーツがi-SOBOTのサーボモーター
携帯電話と比較すると、i-SOBOTがいかに小さいロボットかがわかる黒いパーツがi-SOBOTのサーボモーター

i-SOBOTのキャラクターは、「クールな2枚目よりも、ひょうきんな3枚目のほうが楽しんでもらえるのではないか」という考えから、ユニークなアクションが最初から記録されている。プリセットの行動パターンは、約200種類。約180の言葉を話し、約90種類の効果音と5曲の音楽を奏でることができる。

■玩具とは思えないクオリティに感動

早速、「Omnibot17μ i-SOBOT」を動かしてみた。i-SOBOT本体の背面の電源スイッチをオンにして、チャンネルスイッチをAかBのいずれかに合わせる。正常に起動すると、約3秒後に直立で自立した状態(ホームポジション)となる。次にコントローラーのスイッチをオフからi-SOBOTのチャンネル(AまたはB)に合わせれば、準備完了だ。
背面にあるスイッチ類i-SOBOTのリモコン
背面にあるスイッチ類i-SOBOTのリモコン

i-SOBOTは、専用コントローラーのスティックやボタンを使用して直接コントロールする「リモートコントロールモード」、専用コントローラーでアクションを指示して簡単にオリジナルのプログラムを作れる「プログラムモード」、コントローラー上のボタンを押して設定されているアクションが簡単に楽しめる「スペシャルアクションモード」、コントローラーを使用しないで10種類の言葉によりロボットに命令を出せる「ボイスコントロールモード」の、4つのモードを備える。

まずはじめに、リモートコントロールモードでi-SOBOTを操作してみると、玩具とは思えないリアルな間接の動きに驚かされる。i-SOBOTでは、ジョイスティックによる基本操作のほかに、左パンチは[1][P]、右パンチは[2][P]といった具合に、ボタンの組み合わせによるアクションも可能だ。これらのアクションは、演武系アクションで格闘のために用意されたものではないが、チョップや往復ビンタ、キックなどを繰り出すことができる。
演武アクションリモコンの画面
演武アクションリモコンの画面

声でi-SOBOTを操作できるボイスコントロールモードでは、表1の言葉によって、i-SOBOTにアクションを命令できる。特筆すべきは、音声認識の正確さで、静かな部屋であれば、ほぼ100%間違わずに声を正しく認識するのに驚いた。

表1.ボイス対応表
言葉アクション
ぜんしん前進(6歩)
ひだりせんかい左旋回(6歩)
みぎせんかい右旋回(6歩)
こうたい後退(4歩)
アクション、スタートスペシャルアクショ
こんにちはあいさつ
カッコイイねーほめる
アイソボット名前を呼ぶ
あぶない危険を知らせる
なにかおもしろいことしておもしろアクション

i-SOBOTは、付属のコントローラーで操作するだけでなく、プログラミングや音声認識による制御にも対応しており、大人も楽しめる二足歩行ロボットだ。まだ二足歩行ロボットを持っていないが、将来「RoboOne」への参戦を考えている人は、手始めに簡単に操作できるi-SOBOTでロボットの世界を体感してみては如何だろうか。

製品名:Omnibot17μ i-SOBOT
販売価格:2万9,800円(税込み)

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編集部:関口哲司
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