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何故セカンドライフは「きもい」のか

 アバターなど仮想世界に対して「きもい」と仰る方々の数が増えています。以前は西洋と日本の顔の差に関する単純な文化的な差異が原因かと思ってましたが、理由はもっと深いところにあるようです。

 セカンドライフで「嫌だ」とか「きもい」と言われて来た内容は当初、以下の文脈で説明されていました。


  セカンドライフのアバーターの顔・・・・西洋風のバービーちゃん
                     これは日本人好みでは無い

 この問題は参加者の多くの女性達から指摘され、「日本的なリカチャン顔」にスキンを変更することによって殆ど解決しました。

 でもセカンドライフが「きもい」と言う批判の内容はそれだけでは無く、バービーちゃん顔を好むアメリカでも出ています。

 そこでどうもバービーちゃんとリカチャンの文化差異論だけでは浅い理解と考えられる為、真面目に検討することにしました。

 セカンドライフ「きもい」論は最初、IT系の人々からのものが多かったのですが、最近は一般の人々(参加者の夫や妻まで)から「SLはきもい」と言う言い方をされていると言う話を良く聞くからです。


  「アバターなんてきもい・・・まるで牡丹灯篭の怖い話のように夫を妻をさらって行く・・・」 これ、まことしやかですよね。うーん困ったもんです。全く。

 
さて哲学者のミッシェル・フーコーは「物と言葉」の中で建物や言葉の持つ「表象=イメージ」の研究を行ない、「表象=イメージ」は時代によって移り変わると言いました。

例えばパリのエッフェル塔は登場した時、「グロテスクな鉄の塊」「スキャンダル」=きもい!!と騒がれました。画家マネも「草の上の昼食」に始まる一連の絵も「スキャンダラス」=きもいと言われました。鉄道はフランスで・・・・「怖い鉄の塊」=きもいと表現されました。
 
  判り易く言えば時代が大きく変わる時には、社会の規範や人々の美意識が大きく変わると申せましょう。

  だから古い一般常識や美意識に囚われている人々から見ればセカンドライフに「何か異様な・・・」と言う印象を持つ人々の方が普通だとも考えられます。

 でも今ではエッフェル塔も東京タワーもマネの絵も鉄道も市民に親しみをこめられて眺められています。時代による規範の変化、美意識の変化とはそんなものです。面白いですね。
 
 江戸末期にフランスの軍服を着た最後の将軍、徳川慶喜さんなどはさぞや「きもい」と一部から批判されたことでしょう。でも明治になれば当たり前の感覚になった訳です。


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