ネット上のアンケートでは「処分は軽い」との声が圧倒的

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   亀田親子が会見して「謝罪」したにもかかわらず、一家への批判の嵐は収まりそうもない。会見の場で明確な謝罪の言葉がなかったほか、会見では「憔悴状態」だったはずの大毅選手が、自宅に「ダッシュ」で入っていく様子がテレビで写し出され、「仮病ではないのか」といった声が噴出しているのだ。ネット上のアンケートでは「処分は甘い」が圧倒的大勢で、「朝青龍状態」との声もあがっている。

記者をにらみつけて「それは、今は分かりません…」

   会見は2007年10月17日夕方、東京・文京区のJBC(日本ボクシングコミッション)で行われ、セコンドライセンス無期限停止の処分を受けた亀田史郎氏が謝罪の言葉を述べたが、その内容が「本当に謝罪したのか」と非難を浴びているのだ。

   10月18日午後発行の夕刊紙の見出しを見ただけでも、

「『謝罪』『反省』どころが『居直り』『恫喝』だった亀田一家の記者会見」(日刊ゲンダイ)
「大毅仮病疑惑」(東京スポーツ)
「何を謝ったのか不明」「反省偽装!?」(夕刊フジ)

   といった調子で、亀田一家には厳しい評価が並んでいる。

   では、具体的には、どのような点が非難されたのか。各紙が指摘しているのが、

   パフォーマンスやボクシングスタイルについて問われると、

「とりあえずこのままのスタイルが、自分らのスタイルなんで」

   このパフォーマンスについての回答がなかったと理解した記者が、改めて言動やパフォーマンスについて聞くと、

「パフォーマンス?」

   と記者をにらみつけた上で、

「それは、今は分かりません…」

   と、はぐらかしたことで、さらに世論の心証は悪化した。

   TBSのマイクが「たま(急所)、打ってけ」という声を拾い、JBCも史郎氏が反則行為を指示したと認定していることについては、

「(反則)は指示していない。後はどう捉えようとそっち側(報道陣)の自由やけど

   と言い放ち、かみ合わないやり取りとなった。

小走りで自宅に駆け込む大毅はピンピンしていた

   会見の内容はもちろん、一家の会見前後の行動に対しても、冷ややかなまなざしが向けられている。

   自宅から会見場に出かける際は、報道陣の目から逃れるために自宅1階の窓から脱出、裏口から抜け出していたのだ。この素早さに、一説には、報道陣から「ゴキブリみたいだ」と失笑の声もあがったという。

   会見場から帰宅する際も同様だ。会見場では係員に抱きかかえられるようにして、わずか2〜3分で退出した大毅選手だが、フジテレビは、史郎氏にこづかれるようにして、小走りで自宅に駆け込む大毅選手の様子を放映している。「憔悴状態にしてはピンピンしいるじゃないか」との声も少なくないのだ。

   実際、ヤフーが、処分が決定した07年10月15日に始めた世論調査に寄れば、「亀田陣営に対する処分の内容は妥当?」という問いに対して、約47万票が集まり(07年10月18日19時現在)、「妥当」と答えたのが25%なのに対して、「甘い」と答えたのが実に73%に達している。

   ライブドアの調査では、もっと逆風が強い。同社の「亀田一家への処分、あなたはどう思う?」というアンケートの問いには2万近いコメントが寄せられ、「まあ妥当」が10.78%に対して、「軽いのでは?」と答えたのは80.94%と、圧倒的だ。

   両調査は、15日に下された処分について聞いたものだが、「謝罪会見」から丸1日が経過しても、それでも「処分が軽い」という声が圧倒的で、逆風はやみそうにない。