ゲストさんログイン

ウェブ検索

最新ニュース! クリックするほどよく分かる

livedoor ニュース

今週のお役立ち情報

テロは無限のループか・・・。映画『キングダム/見えざる敵』。

【PJ 2007年10月18日】− 2001年9月11日、私は大学の後輩とファミリーレストランに食事に行った。何気ない話でリラックスして、満足な時間が流れて帰宅。そして、いつものようにテレビをつけるとあのアメリカ同時多発テロの衝撃的な光景が目に飛び込んできた。

 天変地異でも起こったかのような、信じられない光景。あのアメリカが、こうも脆(もろ)く見えてしまうのか。果てしない恐怖が世界を包み込んでいる。そんな思いが心を包んだ。あの日からつながる悲劇は、まだいろんなところで続いている。

 おびただしい石油が産出される中東のサウジアラビア王国(キングダム)では、石油に負けるとも劣らないおびただしい悲劇が繰り返されている。9.11以降も経済面で深くかかわりあうアメリカとサウジアラビア。そんな両国をつなぐ石油マネーの支流は地下にもぐり反政府組織に流れ銃弾を放つための資金となる。その銃弾が罪なき人々の鮮血を世にさらしたくさんの命の炎を消し去る。

 炎の源となる石油が、命の炎を消し去る。悪しき螺旋(らせん)関係。映画「キングダム/見えざる敵」は、王国でまき起こる悲劇の螺旋をドキュメンタリータッチで描いた衝撃作である。

 首都リヤドの外国人居住区で起こった自爆テロを発端に物語は展開する。笑みと冗談があふれるソフトボールの試合。楽しい光景を引き裂く銃声、そして地元警察を装ったテロリストがグラウンド上で逃げ惑う外国人の間にわけ入り自爆する。その一報がアメリカのFBI捜査官ロナルドに入る。それはリヤド在住のロナルドの親友からの電話だった。

 複雑な利害関係が絡み合うアメリカとサウジアラビア。ロナルドは現地に潜入して捜査をFBIに提言するが認められない。しかし、ロナルドは独自の人脈を操作し、FBIの精鋭3人を引き連れ強行的にサウジアラビアの現地に潜入することに成功する。

 ドキュメンタリータッチの淡々とした流れと響き渡る怒号や銃撃戦の目くるめく臨場感が、大きな文化や大きな国家の衝突と融和と繰り返す異様な雰囲気を如実に伝えてくる。生々しいぶつかり合いの先端で、国は違えど、家族を愛し祖国を愛し悪を憎む心をそれぞれに見いだしたロナルドとサウジアラビア国家警察のアル・カージーは、敢然と大胆に的確にテロの首謀者を追い詰めていく。

 突然クライマックスに突入。一気にトップギアに入る。息をもつかせない展開と、次々に襲い掛かってくるテロ組織の脅威。それまでたまっていた怒りや苦しみを一気に放出したような怒とうの展開に見る者は面食らうだろう。怒号と無数の銃弾が飛び交い、多くの命が散る中でテロ組織の本質があらわになる。
 そして、驚がくの結末を迎える。

 製作のマイケル・マンは実在するタバコ業界の暗部をスタイリッシュに描いた名作「インサイダー(1999)」を監督した人物。彼は「マイアミ・バイス(2006)」ではアメリカのマイアミで闊歩(かっぽ)する麻薬組織を鋭く描いていた。

 今作では、若いピーター・バーグ監督の後ろ盾となり、アメリカ同時多発テロ事件以降のアメリカとイスラム世界の複雑な外交的距離感と、4人のFBI捜査官とサウジアラビアの人々、それぞれの立場から見たテロとアメリカへの想い、そして家族や大切なものへの愛情を描いていた。

 この映画は、悲劇的な悪の螺旋関係をシンプルだが熱情的に描いている。
 悲しみの深さ、そして愛情の深さの先にテロが存在するという切なさを、圧倒的な臨場感と真摯(しんし)に悪を憎みテロ組織に果敢に飛び込んだ登場人物たちの息遣いでたたき付ける様に表現している。

 無限のループにも感じられてしまう、テロを生む悲劇。その姿を見事に浮き彫りにした素晴らしい作品。この映画を見ればなぜテロが起こるかが分かる。そしてなぜテロが消えて無くならないかが分かる。一人でも多くの人々に見て欲しい映画である。【了】

■関連情報
PJニュース.net
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 若林 順平【 香川県 】
この記事に関するお問い合わせ / PJ募集
コメントするにはログインが必要です
ログインしてください
投稿

前後の記事

PJオピニオンアクセスランキング

注目の情報
カードローンの決定版
オリックスVIPローンカードなら安心の低金利 ⇒ 年率5.9%でご契
約の場合、10万円を30日間ご利用で利息はなんと『484円!』年率15.0
%でご契約の場合、利息は『1,232円』


お申し込みはこちら