ユーロ2008予選を自力で突破するには残り2試合に連勝しなくてはならないフランスだが、リトアニア戦を翌日に控えた16日、ドメネク監督は記者会見で不思議な発言をし、報道陣を戸惑わせた。フランス通信(AFP)などが報じている。

 「選手たちは予選突破ができないことを恐れているか」と問われたドメネク監督は、「選手に代わって答えるのは僭越だが」と前置きしたうえで、「彼らは断固とした決意を固めている。スコットランド戦ではそれが感じられなかった」と答えた。

 さらに監督は「(スコットランドとの)試合の前、夜中に目を覚ました。何か感じるものがあった。説明はできないが、(試合は)難しくなるだろうという予感があった。その感じは神秘的なもので、具体的な事実に基づいているわけじゃない。自分には、直感が働くことが多くある」と続けた。

 ドメネク監督は、故障でリトアニア戦を欠場することになったアネルカに代わり、トレゼゲ(ユベントス)でなくピキオンヌ(モナコ)を入れた理由を訊ねられたときも、「直感」と答えている。今回のメンバーを発表して以来、“トレゼゲ外し”の理由をたびたび問われている監督だけに、いちいち説明するのが面倒というようすも感じられなくはない。しかし、「監督から納得のいく説明を受けていない」と不満を抱き、「今後2ヶ月で(代表去就を)考える」とさえ発言しているトレゼゲ本人にしてみれば、この「直感」発言は、“愚弄”に聞こえないとも限らない。

 ちなみにドメネク監督が占星術に凝っているのはすでに有名な事実だが、選手起用まで占星術に頼っているのでは、という批判や嘲笑を受けて以来、この手の発言は意識的に控えてきたところがあった。