警視庁のウェブサイトでは、違法なカキコミ例を紹介している

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18歳未満の少女が、出会系サイトに「性交渉」を持ちかけるカキコミをして警察に検挙される例が2007年になって相次いでいる。2007年10月15日には愛知県豊川市の県立高校2年の女子生徒(17歳)が、携帯電話の出会い系サイト掲示板で、「私の処女をもらって」「H系募集」などとカキコみ、書類送検されたことがわかった。たとえ、性交渉が無くても、カキコんだだけで検挙されるのである。

「¥困っている女子高生」も違法

   愛知県警によると、この女子高生は出会い系サイトに「性交渉」に関係するカキコミをしたため「出会い系サイト規制法」違反で「事件」扱いになったのだという。実際に性交渉がなかったとしてもカキコみだけで検挙されるというのだ。

   この「出会い系サイト規制法」の正式名称は、「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」。18歳未満の少年少女を保護するため03年9月に施行された。出会い系サイトで18歳未満を性行為に誘うと法律違反になり、カキコんだのが18歳未満の少年少女だったとしても同じ処罰となる。違反すれば100万円以下の罰金だ。

   警視庁のホームページには違法なカキコミ例が掲載されていて、大人が、

「女子中学生で僕とHしてくれるひといませんか」TAROU(25歳)
「¥困っている女子高生気軽にメールください」こういち(35歳)

   などとカキコむと違法で、18歳未満も、

「高校生とHしたい人いませんか?」byゆみ(17歳)
「お小遣いくれればお茶してもいいよ」byあけみ(16歳)

   とカキコんでも、同じく検挙対象なのだそうだ。

出会い系サイト規制法」適用例は全国的に増えている

   愛知県警はJ-CASTニュースの取材に対し、愛知県でこうしたカキコみで家裁に送致されるのは「事件としては珍しい」と話したが、07年からこうした「出会い系サイト規制法」適用の検挙は全国的に増えているのだ。

   07年9月22日付け朝日新聞は、福井市内の高校1年女子生徒(16)が、出会い系サイト規制法違反容疑で家裁に書類送検された、と報じた。女子高校生(16)が中学3年生だった07年1月上旬、出会い系サイトの掲示板に、「援交してください」「5万で」などと書き込んだという。実際に相手と会うことはなく、女子高校生は「小遣いがほしかった」と容疑を認めているそうだ。福井南署員が07年3月にカキコみを発見し、プロバイダーの履歴などから犯人を特定したのと同紙は書いている。

   読売新聞07年9月7日付けによると、茅野市の女子高校生(16)が売春目的の同携帯電話サイトに登録。売春相手を探す内容のカキコみをしたことで「出会い系サイト規制法」違反の疑いで07年9月6日に家裁諏訪支部に書類送検された。女子高生の「出会い系サイト規制法」違反での検挙は、このほかにも07年だけで、秋田県、福島県、栃木県、青森県などで報告されている。