今週のお役立ち情報
新東京タワーは4年後、「すみだ」で歴史作りに参加を!(下)
2007年10月14日06時00分 / 提供:PJ
【PJ 2007年10月14日】−
(中)からのつづき。東京・墨田区では、一般から東京空襲の体験画を募集している。生存者の記憶から、すみだの戦禍の歴史を残そうとするものだ。同区・すみだ郷土文化資料館では、定期的に公開している。それが常設展「体験画にみる東京空襲展」だ。絵画の一つひとつには悲惨な惨状が生々しく描かれている。
同館の女性専門員が、「応募者は昭和20年のころ、14歳から17歳だった年代層のかたが多いです」と説明してくれた。
辛くてつらくて、それでもやっと一枚書けた人。目撃した惨状を全部書き残したい人、さまざまだという。空襲は一夜だけの被害ではない。「両親を亡くし、戦争孤児となり、その後の人生に大きな影響を与えています。半世紀にわたって心の傷になっているようです」と語る。
『空襲被害地図』は貴重な資料だ。約3万人の名簿から、住民は空襲のときどちらの方角に逃げたのか、死亡した場所はどこか、その二点が地図でビジュアルに示されている。
おもいのほか小学校で多くの人が死んでいる。特に二葉国民(小)学校の被害が大きい。校舎は鉄筋コンクリートだから安心だと思い込み、大勢の住民が逃げ込んだ。そこに焼夷(しょうい)弾が雨のように降る。全員が蒸し焼きになってしまったのだ。
隅田川に架かる橋の上の死者が目立つ。浅草側から、夜の空襲で逃げ惑う住民たちが、火炎に追われ、橋の上で身動きできない状態に陥った。火炎が人体の着衣の上を走る。まさに地獄だ。
火炎に追われた大勢がもはや逃げ場をなくし、隅田川に飛び込み、水死する。戦争の悲惨さが胸を切り刻むように伝わってくる。庶民を犠牲にする、それがまさに戦争の実態だ。
戦争とは何か。国際政治、思想や領土の対立、その観点からだけでなく、庶民の立場、わが子の立場で、戦禍を考えることも大切だ。一度は同館を訪ねてみる価値がある。同区の地元小学校(約3分の2)では毎年、児童の見学がおこなわれるという。
すみだを知る企画展として、『わが街すみだの今むかし−定点撮影写真展』が開催されていた。墨田区役所・区政資料室が収集し、現在は同館に保管されている数万点の写真(寄贈写真、報道写真など)から抽出した写真を、現在と重ね合わせている。
定点写真とは富岡畦草(けいそう)さんが発案したもので、『同じ場所を時間的な距離を空けて撮影すれば、古今の推移が浮かび上がる』という手法だ。時の流れを知り、古い景観を再発見できるユニークなものだ。
この事業は03(平成15)年度から立ち上げ、翌年から館職員と区民ボランティア10人による撮影および整理がおこなわれている。年度ごとにテーマを決めている。
04年度は「川」『橋』『道路』だった。
05年度は「駅」「公園」「学校」。
06年度は「神社」「寺院」「銭湯」だ。
いまは04年度に撮影したものと、銭湯とを中心とした、計130点が紹介されている。
新東京タワーが生まれたならば、すみだは間違いなく変わる。「定点写真」方式で、自らの手ですみだの町を撮る、描く、書く。次の世代に作品で引き継いでいけば、歴史の中に立つ自分を知ることができる。
「さあ、すみだに出かけよう」。PJが勧めるスポットだ。【了】
■関連情報
すみだ郷土文化資料館では、『あなたが選ぶ すみだの風景100選』の写真募集中。応募期間は11月30日。投稿作品は一定期間、同館などに展示してもらえる
問合せ先
電話03−5619−7034 FAX03−3625−3431
記者HP:穂高健一ワールド
PJニュース.net
PJ募集中!
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
この記事に関するお問い合わせ / PJ募集
同館の女性専門員が、「応募者は昭和20年のころ、14歳から17歳だった年代層のかたが多いです」と説明してくれた。
辛くてつらくて、それでもやっと一枚書けた人。目撃した惨状を全部書き残したい人、さまざまだという。空襲は一夜だけの被害ではない。「両親を亡くし、戦争孤児となり、その後の人生に大きな影響を与えています。半世紀にわたって心の傷になっているようです」と語る。
『空襲被害地図』は貴重な資料だ。約3万人の名簿から、住民は空襲のときどちらの方角に逃げたのか、死亡した場所はどこか、その二点が地図でビジュアルに示されている。
おもいのほか小学校で多くの人が死んでいる。特に二葉国民(小)学校の被害が大きい。校舎は鉄筋コンクリートだから安心だと思い込み、大勢の住民が逃げ込んだ。そこに焼夷(しょうい)弾が雨のように降る。全員が蒸し焼きになってしまったのだ。
隅田川に架かる橋の上の死者が目立つ。浅草側から、夜の空襲で逃げ惑う住民たちが、火炎に追われ、橋の上で身動きできない状態に陥った。火炎が人体の着衣の上を走る。まさに地獄だ。
火炎に追われた大勢がもはや逃げ場をなくし、隅田川に飛び込み、水死する。戦争の悲惨さが胸を切り刻むように伝わってくる。庶民を犠牲にする、それがまさに戦争の実態だ。
戦争とは何か。国際政治、思想や領土の対立、その観点からだけでなく、庶民の立場、わが子の立場で、戦禍を考えることも大切だ。一度は同館を訪ねてみる価値がある。同区の地元小学校(約3分の2)では毎年、児童の見学がおこなわれるという。
すみだを知る企画展として、『わが街すみだの今むかし−定点撮影写真展』が開催されていた。墨田区役所・区政資料室が収集し、現在は同館に保管されている数万点の写真(寄贈写真、報道写真など)から抽出した写真を、現在と重ね合わせている。
定点写真とは富岡畦草(けいそう)さんが発案したもので、『同じ場所を時間的な距離を空けて撮影すれば、古今の推移が浮かび上がる』という手法だ。時の流れを知り、古い景観を再発見できるユニークなものだ。
この事業は03(平成15)年度から立ち上げ、翌年から館職員と区民ボランティア10人による撮影および整理がおこなわれている。年度ごとにテーマを決めている。
04年度は「川」『橋』『道路』だった。
05年度は「駅」「公園」「学校」。
06年度は「神社」「寺院」「銭湯」だ。
いまは04年度に撮影したものと、銭湯とを中心とした、計130点が紹介されている。
新東京タワーが生まれたならば、すみだは間違いなく変わる。「定点写真」方式で、自らの手ですみだの町を撮る、描く、書く。次の世代に作品で引き継いでいけば、歴史の中に立つ自分を知ることができる。
「さあ、すみだに出かけよう」。PJが勧めるスポットだ。【了】
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すみだ郷土文化資料館では、『あなたが選ぶ すみだの風景100選』の写真募集中。応募期間は11月30日。投稿作品は一定期間、同館などに展示してもらえる
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