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【コラム】毎日王冠/勝負を分けた“意識の違い”

【コラム】毎日王冠/勝負を分けた“意識の違い”
今年の6月に自己2度目となるアイルランドへの武者修行に行った松岡正海騎手が、嬉しい帰国後初重賞制覇。 写真一覧(2件)
 コンゴウリキシオーの逃げにストーミーカフェが暴走気味に絡んでいく。流れが落ち着きがちな東京・芝1800mにすれば、珍しいほどのハイペースとなった毎日王冠。勝負を分けたのは、勝利への意識の違いだった。

 それがハッキリあらわれたのは3〜4コーナー。ハイペースと分かりつつも、トップガンジョーに外から並ばれたことで、ダイワメジャーのアンカツ(安藤勝騎手)は動かざるを得なくなった。なぜか? 自分で勝ちにいかなければいけない、と強く意識していたからだ。

 それに合わせて、ブライトトゥモローも動く。後藤も恐らく同様の意識を持っていたのだろう。早い仕掛けだとは承知の上でも、そうせざるを得なかったんだよね。

 逆に「馬の力を発揮させる」ことだけに集中していたマサミ(松岡騎手)はギリギリまで動かなかった。少しでも終いの脚を生かしたいという意識だよね。馬の手応えが良かったのもその気持ちを後押ししたのだろう、それがドンピシャのレース運びにつながったんだ。無欲の勝利、という言い方もできるかもしれない。

 2着のアグネスアークに乗った隼人(吉田隼騎手)も馬の力を引き出す騎乗はできたと思う。レース後に話した時は「悔しい」といっていたが、負けた時はそんなもの。その気持ちが自分を高めるのだから、悪い感情ではない。他の馬から終始プレッシャーをかけられる厳しい展開ながら、良く頑張ったと思う。勝ち馬との差は、鞍上の意識の差だけだったかもしれない。

 レースに挑む時、どの騎手だって「勝ちたい」と思うし、そのために全力を尽くす。ただその意識の持ち方は、乗る馬や状況によって微妙に変わってくる。その違いが馬の能力差をこえて、レースの結果を左右することがあるんだよね。それが今回の毎日王冠だったんじゃないかな。(坂井千明)
【コラム】毎日王冠/勝負を分けた“意識の違い”
坂井千明…元JRA騎手。現在は競馬番組キャスター(ウハウハ競
   
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