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『犯人に告ぐ』瀧本監督「大人はしんどいけどカッコいいと言わせたい」【独占インタビュー】
2007年10月05日16時37分 / 提供:livedoor
雫井脩介のベストセラー小説「犯人に告ぐ」が、豊川悦司主演で映画化され10月27日より全国順次ロードショートなる。
物語は、日本中を震撼させた連続児童殺害事件に行き詰まった警察が、テレビを利用した捜査により犯人を追いつめる「劇場型捜査」が展開。映画ならではの迫力で描かれる、エンターテイメント作品に仕上がっている。メガフォンをとるのが、瀧本智行監督だ。
その瀧本監督に、映画への思いをお聞きした。
■「犯人に告ぐ」の監督依頼が来る前から原作をお読みになっていたとのことですが、原作についての感想をお願いします
瀧本智行監督(以下、監督)「原作は、出版された当初から知っていました。単純に面白い小説だなと思っていて、誰かがきっと映画を撮るだろうなと考えていました。まさか自分が撮ることになるとは思いませんでしたね。僕も普通の読者の方と同じように、フッと情景を思い浮かべながら読んでいたんです。映画にしようと思い、何かを読むということはないので、そういう意味では普通に映像が思い浮かんだり、浮かばなかったりといった感じでした。」
■では、監督依頼の話が来た時の感想をお願いします
監督:あ、来た!という感じです。話が来た段階で、すぐに「是非、やらせて下さい」と言いましたね。
■初めてメガフォンとられた「樹の海」(2005/07/30公開)と、2作目となる今回の「犯人に告ぐ」では、監督としての意識の違いはありますか
監督:1作目と2作目の違いは、おそらく無いと思います。ただ、作品の中身が当然違うわけで『犯人に告ぐ』は、1作目の『樹の海』よりエンターテインメント性がより高い作品です。また、ベストセラーですよね。1作目は、個人的な思いのようなものが色濃く反映された内容の企画だったので、それよりはという位の違いです。
■監督が今回の作品で描きたかったテーマは何でしょうか
監督:テーマというと、ちょっと違うかもしれませんが、豊川悦司さんが演じた「巻島」という主人公は40歳過ぎくらいで、警察組織の中でもエリートといってもいいポジションにいた人間ですよね。その彼が、ひどい挫折を味わうわけです。それで左遷されて6年間、小さな田舎の警察で過ごしてきたわけですけど。その主人公が6年経って、もう一度、立ち上がる。しかも批判されることは目に見えている。その中で火中の栗をあえて拾いに行く。そういう主人公像に魅力を感じ、原作の持つ魅力と合わさって、豊川さんが持つ俳優としての魅力を引き出すことができたらということが、映画化にあたってのテーマです。
■前作では「森で交錯する“生と死”」が描かれており、今作は「都会で交錯する“生と死”」が描かれているように思われるのですが、監督が考える「死生観」のようなものが反映されているのでしょうか
監督:死生観といわれると難しくて一言で語ることはできないので、別の話をさせて頂きます。
現在、子供が殺されるという、あってはならないことが日常化されていて、そういったことをニュースで見たり聞いたりして、感覚が麻痺してきているような感じがするんです。この映画を描く中で、そういう危うさというものを感じ、そのことをきっちり考えて撮影しなければならないだろうなと思っていました。
■そういった中で、撮影で特にこだわった点はありますか
監督:今回は、巻島という主人公を筆頭に40代、50代の俳優さんが中心となって演じているお話です。世の中では中間管理職であったり、いろんな組織の中で板ばさみにあったりしているような人たちが中心。そういう人たちをリアルに描きたいという意識はありましたね。
■リアルというお話がありましたが、今回の映画は「劇場型捜査」という言葉が踊っています。その演出はどのようにされたのでしょうか
監督:この間もテレビを見ていたら、実際に八王子で7年くらい前に起きた未解決のスーパーマーケット店長殺人事件の捜査担当警官が出ていて、情報提供を訴えかけていたんです。今回の映画は警察がテレビを捜査に利用していて、一見、うそ臭く見えるかもしれないけれども、テレビと警察が持ちつ持たれつみたいなことというのは、現実にあるわけですよね。要するに人間関係が希薄になって来て、昔は日本の警察は優秀だとか、検挙率が高いとか言われていましたけれども、そういう社会ではなくなって来ている。確かに一見、うそ臭いかもしれないけれども、テレビを利用するような捜査が行われる土壌みたいなものは出来上がっているんですよ。早晩、報道番組に実際に、現職刑事が出てくることが起こりうるんじゃないかなと思います。
■映画ではテレビを見ていた視聴者は描かれなかったですが、どのような状況だったと思いますか
監督:そこを描いてしまうと作品が長くなってしまうので、あえて描かなかったんです。でも想像するに、すごい反響があったと思います。あのように犯人を挑発して、もし別の事件が起きたらどうするんだというような事は、この物語の裏設定として当然あったと思います。
(2ページ目へ続く)
物語は、日本中を震撼させた連続児童殺害事件に行き詰まった警察が、テレビを利用した捜査により犯人を追いつめる「劇場型捜査」が展開。映画ならではの迫力で描かれる、エンターテイメント作品に仕上がっている。メガフォンをとるのが、瀧本智行監督だ。
その瀧本監督に、映画への思いをお聞きした。
■「犯人に告ぐ」の監督依頼が来る前から原作をお読みになっていたとのことですが、原作についての感想をお願いします
瀧本智行監督(以下、監督)「原作は、出版された当初から知っていました。単純に面白い小説だなと思っていて、誰かがきっと映画を撮るだろうなと考えていました。まさか自分が撮ることになるとは思いませんでしたね。僕も普通の読者の方と同じように、フッと情景を思い浮かべながら読んでいたんです。映画にしようと思い、何かを読むということはないので、そういう意味では普通に映像が思い浮かんだり、浮かばなかったりといった感じでした。」
■では、監督依頼の話が来た時の感想をお願いします
監督:あ、来た!という感じです。話が来た段階で、すぐに「是非、やらせて下さい」と言いましたね。
■初めてメガフォンとられた「樹の海」(2005/07/30公開)と、2作目となる今回の「犯人に告ぐ」では、監督としての意識の違いはありますか
監督:1作目と2作目の違いは、おそらく無いと思います。ただ、作品の中身が当然違うわけで『犯人に告ぐ』は、1作目の『樹の海』よりエンターテインメント性がより高い作品です。また、ベストセラーですよね。1作目は、個人的な思いのようなものが色濃く反映された内容の企画だったので、それよりはという位の違いです。
■監督が今回の作品で描きたかったテーマは何でしょうか
監督:テーマというと、ちょっと違うかもしれませんが、豊川悦司さんが演じた「巻島」という主人公は40歳過ぎくらいで、警察組織の中でもエリートといってもいいポジションにいた人間ですよね。その彼が、ひどい挫折を味わうわけです。それで左遷されて6年間、小さな田舎の警察で過ごしてきたわけですけど。その主人公が6年経って、もう一度、立ち上がる。しかも批判されることは目に見えている。その中で火中の栗をあえて拾いに行く。そういう主人公像に魅力を感じ、原作の持つ魅力と合わさって、豊川さんが持つ俳優としての魅力を引き出すことができたらということが、映画化にあたってのテーマです。
■前作では「森で交錯する“生と死”」が描かれており、今作は「都会で交錯する“生と死”」が描かれているように思われるのですが、監督が考える「死生観」のようなものが反映されているのでしょうか
監督:死生観といわれると難しくて一言で語ることはできないので、別の話をさせて頂きます。
現在、子供が殺されるという、あってはならないことが日常化されていて、そういったことをニュースで見たり聞いたりして、感覚が麻痺してきているような感じがするんです。この映画を描く中で、そういう危うさというものを感じ、そのことをきっちり考えて撮影しなければならないだろうなと思っていました。
■そういった中で、撮影で特にこだわった点はありますか
監督:今回は、巻島という主人公を筆頭に40代、50代の俳優さんが中心となって演じているお話です。世の中では中間管理職であったり、いろんな組織の中で板ばさみにあったりしているような人たちが中心。そういう人たちをリアルに描きたいという意識はありましたね。
■リアルというお話がありましたが、今回の映画は「劇場型捜査」という言葉が踊っています。その演出はどのようにされたのでしょうか
監督:この間もテレビを見ていたら、実際に八王子で7年くらい前に起きた未解決のスーパーマーケット店長殺人事件の捜査担当警官が出ていて、情報提供を訴えかけていたんです。今回の映画は警察がテレビを捜査に利用していて、一見、うそ臭く見えるかもしれないけれども、テレビと警察が持ちつ持たれつみたいなことというのは、現実にあるわけですよね。要するに人間関係が希薄になって来て、昔は日本の警察は優秀だとか、検挙率が高いとか言われていましたけれども、そういう社会ではなくなって来ている。確かに一見、うそ臭いかもしれないけれども、テレビを利用するような捜査が行われる土壌みたいなものは出来上がっているんですよ。早晩、報道番組に実際に、現職刑事が出てくることが起こりうるんじゃないかなと思います。
■映画ではテレビを見ていた視聴者は描かれなかったですが、どのような状況だったと思いますか
監督:そこを描いてしまうと作品が長くなってしまうので、あえて描かなかったんです。でも想像するに、すごい反響があったと思います。あのように犯人を挑発して、もし別の事件が起きたらどうするんだというような事は、この物語の裏設定として当然あったと思います。
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