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一般市民がプロ劇団と共演。公共ホール活性化のモデルづくり=横浜市(上)

一般市民がプロ劇団と共演。公共ホール活性化のモデルづくり=横浜市(上)
戦場の負傷兵が望郷の念で、凱旋を迫るシーン。横浜市民とプロ劇団の共演。東京・狛江市の練習場で。(撮影:穂高健一、9月26日) 写真一覧(5件)
【PJ 2007年10月04日】− 全国の自治体には、文化施設としての劇場ホール、コンサート会場など豪華設備が数多くある。大きな設備投資額で、音響効果のすぐれた施設。その割には利用率が低く、本来の目的である演劇や音楽会とはまったく違った用途で、穴埋めされることが多い、という実態がある。あるべき姿の稼働率をいかにあげるか。多くの自治体が模索しているのが現状だろう。

 横浜市では、公共ホールの活性化の一つとして、過去にはあまり例がない、という取組みがおこなわれている。横浜市泉区民文化センター(通称・テアトルフォンテ)の劇場は、客席が380席ていどで、中規模の劇場としては設備が良い。客席との面積比からみれば、舞台が広いのが特徴だ。

 「せっかくの劇場だから、市民の演劇活動を高め、もっと活性化したい」と、湯澤薫副館長から、東京を中心に活動するプロ劇団「U・フィールド」主宰・井上弘久さん(54)のもとに、一つの企画が持ち込まれた。それは市民との共演による舞台づくりだった。

 「地域の方々といっしょに芝居をやれるのは、こちらも望むところです」と劇団側も応じたのだ。

 演劇づくりの企画が双方で合意に達すると、横浜市は一般公募をおこなった。最年少は小学校5年生。70歳代の市民まで、29人が集まった。一般演技者がプロ劇団に溶け込むためには、レベルアップが不可欠だ。

 「アマチュアでも半年間しっかり練習をやれば、かなりの演技ができるはず。演劇の質を落とさず、時間をかけて地域の方々といっしょに舞台を作ろう」。今年4月から、U・フィールドの劇団員が手足となり、ワークショップ(演劇教室)に入った。そして、7月からプロ劇団員との合同練習へと進んできたのだ。

 テアトルフォンテ+U・フィールド主催公演は10月13、14日の2日間にわたって開催される。場所は同センター。演題は『孤独な老婦人に気をつけて』(作、マテイ・ヴィスニユック、ルーマニア人)。15編の戯曲集から、8編を抜粋して構成されている。出演者は41名におよぶ。

 PJは9月26日夜、狛江市の練習会場を訪ねた。本番に向けた練習のさなかで、熱気が高まっていた。

 物語は、幸せな一夜を過ごした男女が、予言者に導かれてたどる不思議な旅と、さまざまな出会いからはじまる。8編はそれぞれ独立しているが、全体を通しで観ると、ごく自然に「人間の奥底にある本音」へと導かれていくものだ。

 劇団U・フィールドの主宰であり、劇作・演出家・俳優の顔を持つ井上弘久さんと、それに同劇団員(俳優)の武内紀子さん(46)から、一連の取組みを聞くことができた。

 井上さんには、テアトルフォンテの湯澤薫副館長との出会いから聞いてみた。「湯澤さんはもともと舞台照明家です。かつて藤沢市の市民演劇で、私が演出、かれが現役の照明で、一緒に舞台を作った。それが縁で、U・フィールドの舞台を何度か観にきてくださった」と話す。つまり、オリジナル作品を独自で発表する劇団の特徴を知りつくしていたのだ。

 湯澤さんから「テアトルフォンテは劇場、演劇の場として活性化させたい。U・フィールドなら、テアトルフォンテならではの舞台が作ってもらえる」と話が持ち込まれたのだ。【つづく】

■関連情報
U・フィールド『孤独な老婦人に気をつけて』
日時:10月13日、17:00開演
  10月14日、14:00開演
会場:横浜市泉区民文化センター テアトルフォンテホール
  045−805−4000
最寄駅:相鉄いずみ野線「いずみ中央駅」下車すぐ。横浜駅から約24分
有料駐車場、有り
料金:当日3800円、前売3600円、高校生以下2800円

関連項目
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
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