世の中には実に様々な監督がいる。試合中の立ち振る舞いも多種多様だ。ピッチに乱入しそうな勢いで激高する監督。指示はするものの隣のコーチの方が目立ってしまう地味な監督。ベンチに座り静かに戦況を見つめる監督。割合としては激高系監督の方が多い気がするが、その点サンダーランドの指揮官ロイ・キーンは実にクールだ。

 彼は自身のコーチングに関してあるポリシーを持っているという。「監督の中には自分が目立つためにわざとライン際で大声を上げるヤツもいる。私は監督になる前に誓ったんだ。決してああはならないぞとね。あんなの時間の無駄だ。実際、私が現役時代の時にも監督は何か叫んでいたが私は無視していた」。名将ファーガソンの指示を無視する度胸。こんな男、最近あまり見ない。