現地時間9月29日(土)韓国・オリンピック第1体育館で開催された『K-1 WORLD GP 2007 IN SEOUL FINAL16』。前年度ワールドGPベスト8に、世界各国で行われた予選トーナメント優勝者を中心とした、立ち技世界最強の称号を目指す16名が生き残りを懸けたサバイバルマッチに挑んだ。

16名は8名へと絞られ、12月8日、日本(横浜アリーナ)で行われる決勝トーナメントに駒を進めたのは、セーム・シュルトを筆頭に、ジェロム・レ・バンナ、チェ・ホンマン、ピーター・アーツ、グラウベ・フェイトーザ、レミー・ボンヤスキー、バダ・ハリ、そして日本の澤屋敷純一となった。

メインイベントでは、3月に屈辱のKO負けを喫したチェ・ホンマンが、その相手、マイティ・モーと再び対戦。試合は、かつてない闘志と集中力を全面に押し出したホンマンが、序盤から前蹴りを多用し、モーのインファイトを徹底阻止。2Rには、前蹴りでダウンを奪い(モーはローブローを主張)、要所にはモーの反撃を許すも、最後は判定勝利でリベンジに成功した。

また、K-1史上初となるグランプリ3連覇を目指すシュルトは、ポール・スロウィンスキーを一蹴。1R、強烈な膝蹴りを顔面へと叩き込み、3連覇へ向け強烈なデモンストレーションを敢行した。

しかし、決勝トーナメントではシュルトの3連覇に立ちはだかるであろう、バンナ、アーツ、ボンヤスキー、ハリもまた、圧倒的な強さと貫禄でFINAL16を勝ち抜けた。悲観のK-1初制覇へ、バンナは、韓国のパク・ヨンスを一撃KO。左の豪腕を見せることなく、右フックで難なく撃破。アーツは難敵レイ・セフォーをローキックで戦意喪失へと追いやり、ボンヤスキーは、昨年ローブローでGP制覇の夢が散った因縁深い、ステファン“ブリッツ”レコを相手に復活のフライングニー葬。ハリはダグ・ヴィニーを鋭い右ストレートで下した。

そして、日本では舌戦もみられた注目の日本人対決、武蔵を倒した藤本祐介と、澤屋敷の一戦では、若き澤屋敷が早くも世代交代に成功。1R、藤本のパンチで大量の鼻血を流す澤屋敷は、呼吸もままならず苦しい展開を強いられる。それでも、2Rに藤本のボディへ膝蹴りを突き刺し、形勢逆転。その後も、澤屋敷の攻撃に、ボディのダメージから踏ん張りの利かなくなった藤本は、攻撃の度にスリップダウンを繰り返すと最後はレフェリーが試合を止めた。全試合結果は下記の通り。

K-1 WORLD GP 2007 IN SEOUL FINAL16 全試合結果

第9試合 K-1ルール/3分3R延長2R
○チェ・ホンマン
(韓国/フリー)
3R終了
判定
※2-0
マイティ・モー×
(U.S.A/フリー)
第8試合 K-1ルール/3分3R延長2R
○ピーター・アーツ
(オランダ/チーム アーツ)
1R終了
TKO
※タオル投入
レイ・セフォー×
(ニュージーランド/レイ・セフォーファイトアカデミー)
第7試合 K-1ルール/3分3R延長2R
×藤本祐介
(日本/MONSTER FACTORY)
3R1分34秒
KO
※3ノックダウン
澤屋敷純一○
(日本/チーム・ドラゴン)
第6試合 K-1ルール/3分3R延長2R
○ジェロム・レ・バンナ
(フランス/Le Banner X tream Team)
1R1分54秒
KO
※右フック
パク・ヨンス×
(韓国/KHAN GYM)
第5試合 K-1ルール/3分3R延長2R
○グラウベ・フェイトーザ
(ブラジル/極真会館)
3R終了
判定
※3-0
ハリッド“ディ・ファウスト”×
(ドイツ/ゴールデン・グローリージム)
第4試合 K-1ルール/3分3R延長2R
○レミー・ボンヤスキー
(オランダ/チーム ボンヤスキー)
1R2分50秒
KO
※右ヒザ蹴り
ステファン“ブリッツ”レコ×
(ドイツ/ゴールデン・グローリージム)
第3試合 K-1ルール/3分3R延長2R
○セーム・シュルト
(オランダ/正道会館)
1R2分26秒
KO
※左ヒザ蹴り
ポール・スロウィンスキー×
(オーストラリア/チーム ミスターパーフェクト)
第2試合 K-1ルール/3分3R延長2R
○バダ・ハリ
(モロッコ/ショータイム)
2R1分23秒
KO
※右ストレート
ダグ・ヴィニー×
(ニュージーランド/レイ・セフォーファイトアカデミー)
第1試合 スーパーファイト/K-1ルール/3分3R延長1R
○ キム・ミンス
(韓国/フリー)
3R終了
判定
※3-0
ランディ・キム×
(韓国/フリー)
オープニングファイト K-1ルール/3分3R
×キム・ギョンソック
(韓国/Team Lazenca)
2R2分14秒
KO
※3ノックダウン
強太郎レンジャー○
(日本/チームドラゴン)