◆第5試合ライト級/5分3R チアゴ・タバレス vs タイソン・グリフィン

ロングレンジのパンチを放つグリフィンと、一定の距離を保つタヴァレス。場内にブーイングが起こったが、グリフィンの強烈なローキックですぐに歓声に変わる。直後にテイクダウンに成功したグリフィンがパウンドを2発。足関節の攻防から、スタンドに試合が戻ると、タヴァレスは首相撲からボディにヒザを見舞う。

テイクダウンからタヴァレスをケージ際に追い込んだタイソンだが、顔面に蹴り上げを食らう。立ち上がってバックの取り合いを制したグリフィンは、引き込んだタヴァレスにパウンドを見舞っていく。パスは許さないタヴァレスだが、十字を凌がれるとまたもやパウンドを受けてしまう。プレッシャーを与えたグリフィンが優勢のまま1Rは終了した。

2R、さらにプレシャーをかけるグリフィンに対し、遠い距離から飛び込むようにタヴァレスがテイクダウンに成功しトップを奪取。パスを狙いつつ、ハーフになると、ロールを仕掛けたグリフィンからバックマウントを奪う。立ち上がってバランスを崩そうとしたグリフィンだったが、タヴァレスは執拗にチョークを狙う。何とか前方にタヴァレスを落とすことに成功したグリフィンに対し、タヴァレスは腕十字。これを凌いだグリフィン、トップをキープすると客席から大歓声が。強烈なパウンドを落とすグリフィンだったが、ここでもタヴァレスはリバーサルに成功し、上を奪う。そのタヴァレスをギロチンに捉えるグリフィン。タヴァレスが首を引き抜き、マウント、そしてバックマウントが奪うが、ここでも前方に振り落とされてしまう。ノンストップ・アクションの2Rも、終わってみれば最終的にトップをキープしたグリフィンの印象が強いラウンドとなった。

最終ラウンド、飛び込んだグリフィンがタヴァレスをケージ際に押し込むが、ここでタヴァレスが投げから勢いにまかせ、オモプラッタを極める。グリフィンは腕を引き抜いてバックを奪いに掛かるが、正面を向いたタヴァレスがヒザ蹴り。タヴァレスがテイクダウン狙いからバックを伺うと、今度はグリフィンが上手く体勢を入れ換えて正面を向き合う。
タヴァレスはヒザ蹴りを受けながらも、テイクダウンに成功し、バック狙いから十字を仕掛ける。これを潰されかけると足関節に切り替えたタヴァレス、しかし、決定的な瞬間を作ることができないままタイムアップとなった。

ポジショニングよりも、パウンドのダメージ、そしてスタンドでの打撃に重きが置かれるUFCのジャッジ、観客もタヴァレスの勝利のアピールにブーイングをおくり、グリフィンには大歓声。判定はやはり3−0でタイソン・グリフィン。30−27をつけるジャッジも出たが、UFC裁定としては十分にありえる裁定といえるだろう。
(30−27、29−28、29−28)

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