今週のお役立ち情報
【よこ顔】日本一敷居の低い・伝統芸能=ほがらか師範の佃川まつばさん(下)
2007年09月22日09時19分 / 提供:PJ
【PJ 2007年09月22日】−
(中)からのつづき。大江戸玉すだれは、観客相手の見世物だ。「また、いつものおなじ芸か」と声があがると、発展がなくなる。「何度観ても良い。そう思っていただけるのが理想です。新しい芸の創作活動は欠かせません」と師範の佃川まつばさんは語る。
彼女はディズニーランド(千葉県・浦安市)に足を運び、エレクトリカル・パレードからヒントを得た。暗闇で光る「スターライト玉すだれ」がそれだ。レインボーブリッジをみて、橋の形がきれいで、そのまま表現した。家元の燕也さんと2人一組でハートを作った。新しい形はたちまち他にも広がる。いまやハートはどこでもやっているという。大江戸玉すだれのオリジナルである、「七福神玉すだれ」、「隅田八景玉すだれ」、それらにも新たなストーリーを持たせる。それには歌舞伎、能、狂言からヒントを得ることもあるという。
佃川さんに日本の伝統芸の継承について聞いてみた。「お話をいただければ、家元の燕也と、どこにでも伺います」。2003年には伊東市立西小学校を訪問して、6年生を対象に玉すだれの基本を指導したという。2日間学んだ児童が、その後もみずから3カ月間ほど練習し、翌年1月24日には『第10回伊東温泉めちゃくちゃ市』のステージに立ったのだ。生徒たちの感想文が、まつばさんの手元に送られてきていた。
「大ステージに立て、とても感動しました。自分たちががんばってきたことで、お客さんたちを喜ばせることができて、とてもうれしい気持ちになりました」と、当時6年生の女子は記す。
「初めて大勢の前でひろうするのはとてもきんちょうし、足がふるえました。師匠、まつばさんに『まちがえてもいいから、笑顔でやる』といわれたことを思い出し、大成功」と、同クラスの男子は述べている。
静岡新聞は04年1月27日付けで、『玉すだれ 観光客に披露』と写真入りで報じた。演目は釣り人、三浦按針の船、大室山、タライ乗りなどと紹介した上で、『玉すだれが織りなす多彩な伊東の姿は、来場者からさかんな拍手を浴びた』と伝えている。他紙の伊豆新聞、毎日中学生新聞なども同様に写真入りで、詳細を報じていた。
佃川さんは、家元の燕也さんと、04年12月に東京・港区立笄小学校でも指導している。6年生が卒業前に後輩や父兄に演技を披露するためのものだった。生徒の感想文がまつばさんの手元に大切に保管されていた。
「玉すだれの技だけでなく、歴史や由来など、とてもていねいに、分かりやすく説明してくださったので、すぐ理解することができました」
「家に帰ってからも家族に玉すだれの話をしたり、実際やって見せました。あの4時間(学校での指導)がとても短く感じました」
「日本古来の遊びは、なんとなくダサイとか、おもしろくないと思っていたのですが、玉すだれをやってみると、日本にもこんな楽しい遊びがあるんだな、と思いました」などと、6年生だった男女の児童から感想が寄せられている。
佃川さんはボランティア活動にも積極的だ。05年に都内の某大学病院精神科で、痴呆疾患・デイケアの患者の前で、大江戸玉すだれを演じている。患者の感想文の大半は2、3行の短文。しかし、精一杯のところで、当日の楽しさを書いている姿が伝わってくる。
担当のボランティア委員からは、「色々なボランティアの方に来ていただいておりますが、患者様がこんなに多くの感想を寄せることはめずらしく、職員の方も反響の大きさに驚いています」と手紙が添えられていた。
伊東市立西小学校、港区立笄小学校の教諭からも感謝の手紙もある。「子どもたちの目が生き生きし、先生(燕也さん、まつばさん)の技やことばに引き込まれていく様子を目の当たりにし、私たち担任も自分がどうあるべきか、学んだ気がいたしました」(笄小学校の担任連名、一部抜粋)。
「これらの手紙は私の宝物。読み返すたびにうれしくて泣けてきちゃうんです。玉すだれに触れることで、それぞれが日本や、自分自身をもっと好きになってもらえたらいいな」と語る。
佃川さんには、芸人として芸を売るだけでなく、老若を問わず、玉すだれの学びで人生を楽しんでもらう、という指導者の熱意がみなぎっていた。【了】
■関連情報
大江戸玉すだれ
記者HP:穂高健一ワールド
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パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
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彼女はディズニーランド(千葉県・浦安市)に足を運び、エレクトリカル・パレードからヒントを得た。暗闇で光る「スターライト玉すだれ」がそれだ。レインボーブリッジをみて、橋の形がきれいで、そのまま表現した。家元の燕也さんと2人一組でハートを作った。新しい形はたちまち他にも広がる。いまやハートはどこでもやっているという。大江戸玉すだれのオリジナルである、「七福神玉すだれ」、「隅田八景玉すだれ」、それらにも新たなストーリーを持たせる。それには歌舞伎、能、狂言からヒントを得ることもあるという。
佃川さんに日本の伝統芸の継承について聞いてみた。「お話をいただければ、家元の燕也と、どこにでも伺います」。2003年には伊東市立西小学校を訪問して、6年生を対象に玉すだれの基本を指導したという。2日間学んだ児童が、その後もみずから3カ月間ほど練習し、翌年1月24日には『第10回伊東温泉めちゃくちゃ市』のステージに立ったのだ。生徒たちの感想文が、まつばさんの手元に送られてきていた。
「大ステージに立て、とても感動しました。自分たちががんばってきたことで、お客さんたちを喜ばせることができて、とてもうれしい気持ちになりました」と、当時6年生の女子は記す。
「初めて大勢の前でひろうするのはとてもきんちょうし、足がふるえました。師匠、まつばさんに『まちがえてもいいから、笑顔でやる』といわれたことを思い出し、大成功」と、同クラスの男子は述べている。
静岡新聞は04年1月27日付けで、『玉すだれ 観光客に披露』と写真入りで報じた。演目は釣り人、三浦按針の船、大室山、タライ乗りなどと紹介した上で、『玉すだれが織りなす多彩な伊東の姿は、来場者からさかんな拍手を浴びた』と伝えている。他紙の伊豆新聞、毎日中学生新聞なども同様に写真入りで、詳細を報じていた。
佃川さんは、家元の燕也さんと、04年12月に東京・港区立笄小学校でも指導している。6年生が卒業前に後輩や父兄に演技を披露するためのものだった。生徒の感想文がまつばさんの手元に大切に保管されていた。
「玉すだれの技だけでなく、歴史や由来など、とてもていねいに、分かりやすく説明してくださったので、すぐ理解することができました」
「家に帰ってからも家族に玉すだれの話をしたり、実際やって見せました。あの4時間(学校での指導)がとても短く感じました」
「日本古来の遊びは、なんとなくダサイとか、おもしろくないと思っていたのですが、玉すだれをやってみると、日本にもこんな楽しい遊びがあるんだな、と思いました」などと、6年生だった男女の児童から感想が寄せられている。
佃川さんはボランティア活動にも積極的だ。05年に都内の某大学病院精神科で、痴呆疾患・デイケアの患者の前で、大江戸玉すだれを演じている。患者の感想文の大半は2、3行の短文。しかし、精一杯のところで、当日の楽しさを書いている姿が伝わってくる。
担当のボランティア委員からは、「色々なボランティアの方に来ていただいておりますが、患者様がこんなに多くの感想を寄せることはめずらしく、職員の方も反響の大きさに驚いています」と手紙が添えられていた。
伊東市立西小学校、港区立笄小学校の教諭からも感謝の手紙もある。「子どもたちの目が生き生きし、先生(燕也さん、まつばさん)の技やことばに引き込まれていく様子を目の当たりにし、私たち担任も自分がどうあるべきか、学んだ気がいたしました」(笄小学校の担任連名、一部抜粋)。
「これらの手紙は私の宝物。読み返すたびにうれしくて泣けてきちゃうんです。玉すだれに触れることで、それぞれが日本や、自分自身をもっと好きになってもらえたらいいな」と語る。
佃川さんには、芸人として芸を売るだけでなく、老若を問わず、玉すだれの学びで人生を楽しんでもらう、という指導者の熱意がみなぎっていた。【了】
■関連情報
大江戸玉すだれ
記者HP:穂高健一ワールド
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