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【よこ顔】日本一敷居の低い・伝統芸能=ほがらか師範の佃川まつばさん(中)

【よこ顔】日本一敷居の低い・伝統芸能=ほがらか師範の佃川まつばさん(中)
佃川まつばさんは、大江戸玉すだれの筆頭師範として各地で指導する。読売日本テレビ文化センター川口で。(撮影:穂高健一、11日) 写真一覧(3件)
【PJ 2007年09月21日】− (上)からのつづき。『大江戸玉すだれ』の女流師範の佃川まつばさんは14年間で、数多くの公演に参加している。東西対抗玉すだれ(東京芸術劇場)、台湾に招聘(しょうへい)されて台北、台南、高雄など各地を巡回。伝統大道芸名人会(浅草・木馬亭)、はなまるマーケット(TBS)、いっと6けん生出演(NHK総合)などと幅広く活躍している。
 
 外国人の玉すだれへの反応を聞いてみた。まつばさんは台湾公演のエピソードから、「私たちが玉すだれを披露すると、台湾の人は初め、きょとんとした顔で見ていました。反応がうすい割りに、どんどん人だかりです。やがて、大勢が西洋風のノリで拍手喝采(かっさい)、こっちもうれしくて勝手にアンコール演技をしてしまいました」と話す。

 外国人の目からすれば、玉すだれは珍芸なのだろう。「日本の大道芸は海外でも、十二分に通用するのではないでしょうか」と語る。彼女は舞台公演のみならず、指導者の面でもエネルギッシュな面をもつ。カルチャーセンター、学校の児童、障害者施設、高齢者施設など、各所に出向いて玉すだれを演じ、教える。そこには大江戸玉すだれへの、つよい想いと熱意があるようだ。

 読売日本テレビ文化センター川口で、『大江戸玉すだれ』の受講生から話が聞けた。東京・足立区在住の内城信美(うちしろ しんみ、64)さんは、同講座を新聞で知り、友人や知人に内緒で、玉すだれを習いはじめた。あるとき隠し芸で、玉すだれを披露してみせた。「器用に、よくそこまでできるな。信じられない」と驚かれたという。「格が上がった気分です」と心境を語っていた。

 池田喜悦(きえつ、70)さんは、埼玉県・上尾市から通う。パラグライダー、ダンスなどと多趣味だ。「玉すだれは口上で大きな声を出すから、からだに良いです。気持ちも若返る。そのうえ、関節が柔らかくなるし、いまは片足立ちが長くできるようになりました」とやって見せてくれた。

 「習いはじめてから半年ほどで、新橋・内幸町ホールの舞台に出させてもらいました。それがうれしくて」と感動を語る。こうも短期に舞台に立てる芸は、他の演芸では考えられない。それがまつばさんのいう、『日本一敷居の低い伝統芸能』という意味のようだ。

 丸田しげ子さん(埼玉・上尾市、60代)は玉すだれの基本口上から、縁起口上へと進んだ段階だった。丸田さんも銭太鼓、新舞踊、フラダンス、手芸などと習い事は多彩だった。「玉すだれの芸は福祉施設で、ボランティア活動の幅を広げるためです」と習う動機を教えてくれた。

 丸田さんからは、まつばさんの講師評価を聞いてみた。「先生は笑顔で、ニコニコと明るい人です。振り付けだけでなく、動作のコツなど細かく丁寧に教えてくださいます。教室の日が早くこないかと、いつも待ち遠しい」と話す。

 師範の佃川まつばさんが、玉すだれを習いはじめた15年ほど前、「主婦の友文化センター」の受講生たちは20代、30代も多くいたという。いまは年配者が多い。このあたりを聞いてみた。

 「当時は、保母さんが子どもに演技を見せるため、看護婦さんが患者さんに見せたいなど、目的をもった人が多かったです。職場の仕事に役立つ、という発想でした」とふり返る。「現代は、職場のための習い事というよりも、個性追求型です。自分自身のために通います」。カルチャーセンターの講座はフラワー、ダンス、健康、美につながる習い事などと多種多様。選択の幅が比較にならないほど広がっている、とまつばさんは説明する。

 他方で、玉すだれは誰にでもかんたんにできる『日本一敷居が低い芸』としての存在が高まってきた。子育て、孫の手も離れた「第三の人生」のシニア層に拡ってきたのだ。

 「不器用な人にこそ、やってもらいたいんです。年齢は関係ありません。車イスや身体の不自由な方でもできます。80代なかばの方が一年がかりで、釣竿や日本橋が出来るようになりました。それが生きる励みの一つになっていると思います」と語るまつばさんの顔には、心底から玉すだれにほれ込んでいる表情があった。【つづく】

■関連情報
大江戸玉すだれ
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
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【よこ顔】日本一敷居の低い・伝統芸能=ほがらか師範の佃川まつばさん(中)
受講生から、「一つひとつの動作のコツなど、細かく丁寧に教えて
【よこ顔】日本一敷居の低い・伝統芸能=ほがらか師範の佃川まつばさん(中)
佃川まつばさんは、年配の受講生とおなじ視線で、ほがらかに指導
  
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