事実上、ダンヘンの挑戦を受けるジャクソン

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いよいよ、間近に迫ったクィントン・ランペイジ・ジャクソン×ダン・ヘンダーソンのUFC世界ライトヘビー級選手権試合が行なわれるUFC75「チャンピオンVSチャンピオン」。僅か半年間で、3度目の英国大会は8日(土・現地時間)、ロンドンの02アリーナで開催される。

チャンピオン×チャンピオンの名称に相応しく、5月にチャック・リデルを破りUFC世界ライトヘビー級王者になったジャクソンと、PRIDEミドル&ウェルター級王者ヘンダーソンがメインで行なわれる。まるで、ダブルタイトル戦のような印象を受ける両者の対決だが、大会前にUFCのダナ・ホワイト社長は「勝った方がUFC王者で、PRIDEのベルトは消滅する」と発言したとの情報も。米国はUFCと同じ体重ということで、ダンヘンに関してPRIDEライトヘビー級王座という風に説明されることが多く、彼がオクタゴンに巻いて上がるPRIDEのベルトがミドル級なのかウェルター級のものなのかもハッキリとしていない。
つまりは、ズッファのPRIDE買収時に発表された「MMA界のスーパーボウル」でもなんでもなく、UFC内の世界戦でしかないことが明らかになったわけだ。

ただ、PRIDE云々に関係なくして、この元PRIDEファイター同士のタイトルマッチは、その対戦だけでも十分に話題になっている。UFCファンの間では、無敵のリデルを下したことでジャクソンの評価はうなぎのぼりだが、実際のところ、この勝負は蓋を開けてみるまで全くその行方は占うことができない。一発の強さ、テイクダウン能力とそのディフェンス力、スタミナ――、勝利の条件のなかで、最後に挙げたスタミナだけはダン・ヘ有利と予想されるが、それもラウンド数が長引いた時のみ斟酌すれば良いことで、両者ともKO狙いの短期決戦になる可能性が高い。

この他、悪夢のKO負けから復帰戦を迎えるミルコ・クロコップが、フランスのチーク・カンゴと対戦する試合も、日本のファンにとっては非常に気になる一戦だろう。
よもや、これ以上の敗北は許されないミルコ。カンゴも同じ打撃系で、それほど寝技に長けていないことで、ミルコが本領発揮するにはちょうど良い相手だ。逆にカンゴに苦戦を強いられるようだと、ミルコのUFC移籍は失敗という結論に至ってしまう可能性も高い。MMAメガ・ファイトは実現せずとも、欧州や日本のファンはミルコ絡みの試合はもっと見てみたいと思うに違いない。ミルコに必要なのは、強いイメージ、その強さに対する復権だ。

この他のラインナップ
◆ライトヘビー級5分×3R
マイケル・ビスピン(英国)
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マット・ハミル(米国)

◆ウェルター級5分×3R
マーカス・デイビス(米国)
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ポール・テイラー(英国)

◆ライトヘビー級5分×3R
アレッシオ・サカラ(イタリア)
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ヒューストン・アレキサンダー(米国)

◆ライト級5分×3R
テリー・エティン(英国)
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グレイソン・チバウ(ブラジル)

◆ライトヘビー級5分×3R
トマス・ドルウァル(ポーランド)
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チアゴ・シウバ(ブラジル)

◆ライト級5分×3R
小谷直之(日本)
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デニス・シバー(ドイツ)

◆ウェルター級5分×3R
アンソニー・トレス(米国)
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ヨス・ローダン(英国)