【サムライ通信】アウェイ…そして「欧州」で戦う意味合い
2007年09月07日15時26分 / 提供:livedoor スポーツ
2008年夏に行なわれるEURO2008をスイスと共に共同開催するオーストリア。その開催地であるクラーゲンフルトは、街中でも工事が頻繁に行なわれている。が、町から15キロくらい離れたところには、湖に隣接した避暑地があり、80キロ離れた場所にはスキーリゾートがあるという風光明媚な観光都市では、スーパーでユーログッズが売られてはいるが、それほどユーロ熱が高まっているわけではない。
日本代表がオーストリアとスイスの2カ国と対戦するスタジアムは、ユーロでも使用する予定だが、こけら落としとなるオーストリア対日本戦の試合前日になっても工事は行なわれていた。未だ、2階スタンドの3分の2ほどしか仕上がっていない状態だった。
9月6日の日本代表の公式練習は1時間弱という短時間ではあったが、11対11でのゲーム形式のトレーニングでは、速いプレスを掛け合う激しい内容となった。
[Aチーム]
DF:加地、中澤、闘莉王、駒野
MF:鈴木、中村憲、松井、山瀬
FW:田中、巻
[Bチーム]
DF:橋本、坪井、今野、山岸
MF:羽生、稲本、中村俊、遠藤
FW:佐藤、矢野
前日まで、鈴木と稲本がボランチを組んでいたが、この日は従来の鈴木と中村憲の組み合わせとなっている。それ以外の4バック、攻撃MF、FWのコンビはオーストリア合宿中、常に同じメンバーでトレーニングが実施されているが、明日の先発は未だに読めないのも事実だ。
オーストリアの印象について、遠藤は「セットプレーを簡単に与えないことも大事なポイントだと思うので、体が大きいので、できるだけシンプルにプレーすることと、DFラインがオフサイドをとってくるので、2列目からの飛び出しが有効になってくる」と語った。また、「相手の試合を見ていると前半から厳しいプレッシャーをかけくるので、その時間帯をパスを繋いでいくとか、そういうことで凌げればいい」とも話している。前日練習についても「相手のプレスの早さや厳しさに慣れさせようという意味合いもあったと思うし、僕らもタイトに行こうと話していた」と語った。
過去、日本代表が欧州のチームとアウェイで勝利した回数は意外と少ない。それほど、アウェイでの戦いは厳しいものがあるのだ。中村俊は「だからこそ、すごいやりがいがある」と言い、「日本とは違うヨーロッパの守備や体の大きさ、ヨーロッパ特有の攻撃スタイルとか、厳しさを感じられればいいと思う」と、Jリーグでプレーする選手たちが多くの経験を積んで欲しいと語った。
過去の代表では控えに回ることが多く、なかなか欧州での試合出場ができなかった遠藤が話す。「今まではベンチスタートが多かったけれど、今回出られたら楽しみたいですね。僕個人のことよりも、チームとして良い形で終わることが大事。ヨーロッパに来れば、一番ホームアドバンテージの差がはっきり出ると思いますし、オーストリアもユーロ出るので、モチベーションも相当高いと思う。スタジアムも新しいし、レフェリーも向こうびいきになる。いろいろ難しい面は多々あると思うが、その中でも勝たなくちゃいけない。アジアとは違うレベルを相手に、フィジカルコンタクトで分が悪いから、より運動量を増やして、シンプルにボールを動かして、なおかつ正確にやらないといけない。そうじゃないと、相手のペースになると思うから。」
「ダイレクトプレーを増やしたいけれど、グラウンドも日本のようにいいわけではから、しっかりボールをキープして、不用意なミスをしないことだと思う。中盤のエリアとDFラインは特にね。できるだけリスクをおかさずやっていきたい。ミスをして失点してしまう怖さ、ミスで試合が決まってしまうというのは、アジアカップで十分経験した。今回はアジアカップよりもはるかにプレッシャーも速いし、コンタクトも激しいとは思うけれど。ミスを減らすことも当然だけど、ミスが起きてしまったときに、それをカバーしあえればいいと思います」
オーストリアとスイスを比べれば、当然ワールドカップ出場の実績もあるスイスの方がレベルは高いと言われている。しかし、オーストリアとて、ドイツなど各国リーグでプレーする選手も多く、そうたやすい相手ではない。中村俊が言うように、欧州とアジア、日本のサッカーの違いは数多くある。
例えば、ボールを持った相手と間合いを取って守る守備がアジアのスタイルだとすれば、欧州ではボールを持った相手に飛び込んで行く守備だ。「飛び込んで、相手に抜かさせてから、ガッツリ獲りに来る。足も長いから、抜いたと思っても、引っかかる」と中村俊が解説してくれた。そういった欧州サッカーの基本スタイルは、オーストリアの選手も当然身につけている。欧州のトップレベルの選手と戦っている彼らの経験値は侮れない。
現日本代表の多くが、Jリーグでの経験しかなく、過去代表で欧州と戦った経験のある選手が多いわけではない。だからこそ、今大会の意味は小さくはない。結果も大事だが、何を体感し、どう考え、何を習得できるか?それもまた重要だと思う。2010年ワールドカップアジア予選突破が日本代表の当面の目標であり、命題でもあるが、同時にワールドカップでいかに戦うか?というのも重要なポイントだろう。そのためにも数少ない欧州遠征のチャンスを十分に生かして欲しい。
―― text by Noriko TERANO from AUSTRIA ――
<サムライ通信>
・合宿初日 若手に与える中村俊輔の"存在感"
・中田浩二「代表選出のために欧州移籍を断念するのは残念なこと」
・挫折から1年 復活を果たした松井大輔
・大久保、田中ら新戦力加入に伴う組織の整備
・痛恨のレッドから4年。大久保「自分の武器を存分に」
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日本代表がオーストリアとスイスの2カ国と対戦するスタジアムは、ユーロでも使用する予定だが、こけら落としとなるオーストリア対日本戦の試合前日になっても工事は行なわれていた。未だ、2階スタンドの3分の2ほどしか仕上がっていない状態だった。
9月6日の日本代表の公式練習は1時間弱という短時間ではあったが、11対11でのゲーム形式のトレーニングでは、速いプレスを掛け合う激しい内容となった。
[Aチーム]
DF:加地、中澤、闘莉王、駒野
MF:鈴木、中村憲、松井、山瀬
FW:田中、巻
[Bチーム]
DF:橋本、坪井、今野、山岸
MF:羽生、稲本、中村俊、遠藤
FW:佐藤、矢野
前日まで、鈴木と稲本がボランチを組んでいたが、この日は従来の鈴木と中村憲の組み合わせとなっている。それ以外の4バック、攻撃MF、FWのコンビはオーストリア合宿中、常に同じメンバーでトレーニングが実施されているが、明日の先発は未だに読めないのも事実だ。
オーストリアの印象について、遠藤は「セットプレーを簡単に与えないことも大事なポイントだと思うので、体が大きいので、できるだけシンプルにプレーすることと、DFラインがオフサイドをとってくるので、2列目からの飛び出しが有効になってくる」と語った。また、「相手の試合を見ていると前半から厳しいプレッシャーをかけくるので、その時間帯をパスを繋いでいくとか、そういうことで凌げればいい」とも話している。前日練習についても「相手のプレスの早さや厳しさに慣れさせようという意味合いもあったと思うし、僕らもタイトに行こうと話していた」と語った。
過去、日本代表が欧州のチームとアウェイで勝利した回数は意外と少ない。それほど、アウェイでの戦いは厳しいものがあるのだ。中村俊は「だからこそ、すごいやりがいがある」と言い、「日本とは違うヨーロッパの守備や体の大きさ、ヨーロッパ特有の攻撃スタイルとか、厳しさを感じられればいいと思う」と、Jリーグでプレーする選手たちが多くの経験を積んで欲しいと語った。
過去の代表では控えに回ることが多く、なかなか欧州での試合出場ができなかった遠藤が話す。「今まではベンチスタートが多かったけれど、今回出られたら楽しみたいですね。僕個人のことよりも、チームとして良い形で終わることが大事。ヨーロッパに来れば、一番ホームアドバンテージの差がはっきり出ると思いますし、オーストリアもユーロ出るので、モチベーションも相当高いと思う。スタジアムも新しいし、レフェリーも向こうびいきになる。いろいろ難しい面は多々あると思うが、その中でも勝たなくちゃいけない。アジアとは違うレベルを相手に、フィジカルコンタクトで分が悪いから、より運動量を増やして、シンプルにボールを動かして、なおかつ正確にやらないといけない。そうじゃないと、相手のペースになると思うから。」
「ダイレクトプレーを増やしたいけれど、グラウンドも日本のようにいいわけではから、しっかりボールをキープして、不用意なミスをしないことだと思う。中盤のエリアとDFラインは特にね。できるだけリスクをおかさずやっていきたい。ミスをして失点してしまう怖さ、ミスで試合が決まってしまうというのは、アジアカップで十分経験した。今回はアジアカップよりもはるかにプレッシャーも速いし、コンタクトも激しいとは思うけれど。ミスを減らすことも当然だけど、ミスが起きてしまったときに、それをカバーしあえればいいと思います」
オーストリアとスイスを比べれば、当然ワールドカップ出場の実績もあるスイスの方がレベルは高いと言われている。しかし、オーストリアとて、ドイツなど各国リーグでプレーする選手も多く、そうたやすい相手ではない。中村俊が言うように、欧州とアジア、日本のサッカーの違いは数多くある。
例えば、ボールを持った相手と間合いを取って守る守備がアジアのスタイルだとすれば、欧州ではボールを持った相手に飛び込んで行く守備だ。「飛び込んで、相手に抜かさせてから、ガッツリ獲りに来る。足も長いから、抜いたと思っても、引っかかる」と中村俊が解説してくれた。そういった欧州サッカーの基本スタイルは、オーストリアの選手も当然身につけている。欧州のトップレベルの選手と戦っている彼らの経験値は侮れない。
現日本代表の多くが、Jリーグでの経験しかなく、過去代表で欧州と戦った経験のある選手が多いわけではない。だからこそ、今大会の意味は小さくはない。結果も大事だが、何を体感し、どう考え、何を習得できるか?それもまた重要だと思う。2010年ワールドカップアジア予選突破が日本代表の当面の目標であり、命題でもあるが、同時にワールドカップでいかに戦うか?というのも重要なポイントだろう。そのためにも数少ない欧州遠征のチャンスを十分に生かして欲しい。
―― text by Noriko TERANO from AUSTRIA ――
<サムライ通信>
・合宿初日 若手に与える中村俊輔の"存在感"
・中田浩二「代表選出のために欧州移籍を断念するのは残念なこと」
・挫折から1年 復活を果たした松井大輔
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