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[CNET Japan] Googleがモバイル版地図アプリで工夫したところ

2007年08月29日20時23分 / 提供:CNET Japan

CNET Japan

 Googleが先日リリースした「モバイル Google マップ」は、同社が初めて日本の携帯電話向けに開発したアプリケーションだ。携帯電話でPC版と同様の地図機能を再現するにあたって、Googleがどのような点を工夫したのか。開発責任者である石原直樹氏が語った。

 石原氏はまず、Googleが携帯電話向けサービスに注力する理由について、珍しいデータを用いて説明した。

 例えば、子供が一人生まれる間に何台の携帯電話が販売されているか知っているだろうか。石原氏によれば、その数は実に7.5台にも上るという。

 人間の誕生を遙かに上回るペースで、携帯電話は世に溢れているのだ。

 また中国には5億人以上の携帯電話ユーザーがいる。日本の人口1億2000万は言うに及ばず、米国の人口約3億人と比較しても、その規模の巨大さには驚かされる。

 携帯電話はもはや通話専用の機器ではない。これらの携帯電話のほとんどがウェブアクセス機能を有しているのだから、Googleとしても携帯電話向けのサービスを拡充するのは当然、ということだ。同社は4月にはGmailの携帯電話版をリリースしている。

 そんなGoogleがモバイル Google マップを開発するにあたって最も重視した点は何だろうか。それは「一にも二にも三にもユーザビリティだ」と石原氏は語る。いかに簡単に携帯電話からGoogle マップを使ってもらえるか、基本的な地図をいかにシンプルに見せられるか。これらを追求した結果が現在のモバイル Google マップだという。

 ユーザーはアプリケーションを立ち上げた瞬間にその工夫の一端を感じることができる。アプリを起動してまず目に入るのは、前回利用時に最後に見ていた場所の地図だ。モバイル Google マップでは、ユーザーの利用履歴を保存し、自動的に前回表示した地点が表示されるようになっている。

 「他のアプリのように、メニューがあって、ディレクトリがあってという手間は省略した」と石原氏。とにかく素早く地図を表示するためだ。

 またズームイン操作は携帯電話のセンターのボタンに割り振られている。これは「一番よく使う機能は一番使いやすいボタンに」という考えに基づいたものだ。PC版か携帯電話版かにかかわらず、ズームなしに地図を利用するのは難しい。そいういった機能を最も押しやすいボタンに割り振ることで、ユーザビリティを向上させたという。

 さらにセンターボタンを連打した場合も、一回ごとに読み込みを待つことなく、連続してズームインすることができる。上下左右のスクロールはローカルキャッシュを利用し、一旦読み込んだ地域の再表示もスムーズだ。

 地図の見せ方も工夫されている。モバイル Google マップで表示されている地図は、ある程度、情報が取捨選択されており、携帯電話からの視認性が高められている。

 逆にすべての情報を盛り込むと記号だらけで肝心の位置情報が見づらくなるそうだ。とはいえ、建物の高さ情報を取得して主要な建物を3D表示するなど、見せるべきところはPC版同様に見せている。

 もちろん検索機能も充実している。キーワードを入力すると、そのまま地図が開く。余計なダイアログは一切表示されない。極力クリック回数を減すための工夫だ。

 検索機能で店舗を検索すると、地図上に番号のついたアイコンが表示される。例えば「渋谷 ラーメン」などと検索すると、渋谷付近のラーメン店に番号が割り振られる。

 ユーザーがダイヤルキーを押すとその店舗にフォーカスし、再度同じダイヤルキーを押すことで店舗の詳細情報を閲覧できる。電話番号が登録されていれば、そのまま電話をかけることができる。

 地図を表示した状態で※を押すと、「お気に入り」に登録するための画面に移動する。もう一度押せば保存が完了し、いつでも特定の地域にアクセスできるようになる。

 モバイル Google マップは東京だけでなく、日本全国、さらには世界中の地図に対応している。試しに「ロンドン うまい」で検索すると、ロンドンの地図とともに当地で評判の店舗情報が表示される。

 日本語で検索できるのは、日本のウェブページに掲載されている情報から判断しているためだ。

 今後はモバイルサイトとの連動機能が追加される予定だ。モバイル Google マップ用の特定のタグを含むページを携帯電話のブラウザで開くと、ワンクリックでアプリケーションを起動し、タグに記載された緯度・経度情報から目的の地図を閲覧できるようになるという。もちろん同じことは携帯電話メールでも可能だ。この機能は、近くGoogle Japanのブログで明らかにされるという。

 バリエーション豊かな日本の携帯電話だが、モバイル Google マップには機種特有のインターフェースに最適化されている機能もある。例えば、「ニューロポインタ」というスティック状の入力装置を持つN903i、N904iで利用すると、よりスムーズに地図のスクロールが可能になるという。

 またワンセグ対応機種ではモニターを横に倒せる場合が多いが、モバイル Google マップもその動きに合わせて縦・横に自動で表示が切り替わるようになっている。

 これらの機能の多くは日本向けにカスタマイズされたものだ。本来Googleは製品を分化させるのを良しとしない企業であるため、チューニングした点はすべて米国のGoogleにフィードバックし、それを元に本家Google Mapにもさらなる改良が加えられるという。

 現在のところモバイル Google マップが利用できるのは、NTT ドコモ 903iシリーズ以降の機種だ。これはDoJa 5.0 プロファイルサポートが必要なためである。

 石原氏は「デスクトップ版Google マップの機能を一番活かせるのはドコモのDojaプラットフォームだった」と説明しており、提供先は「中立的にテクノロジーの観点から決めた」(石原氏)結果だという。

 他のキャリア、とりわけ検索サービスで提携するKDDIでの展開も待たれるところだが、石原氏は「できるだけ多くのユーザーに使ってもらいたいのが本音。ユーザーの声を聞いて対応していきたい」と語った。

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