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【独女通信】「子供がほしい独女」必見! シングルマザーの本音

【独女通信】「子供がほしい独女」必見!  シングルマザーの本音
「パリの女は産んでいる」中島さおり-ポプラ社
少子化日本と相反して、フランスで出生率が上昇しているのをご存知だろうか?「一人の人間として、自由に生きることが自然ならば、女は子どもを産むのではないか」「パリの女は産んでいる」の著者中島さおりさんは、著書でそう語っている。フランスでは、「仕事を選ぶか子供を選ぶか」に悩む図はない。子供を産んでも仕事も続けるのが当たり前で、結婚してもしなくても、子どもがいてもいなくても、フランスの女性は普通に生活をしている。シングルマザーや事実婚も多く、法的にも未婚の両親から生まれた「自然子」と婚姻関係のある夫婦から生まれた「嫡出子」の間に何も差別がない。

では日本のシングルマザーはどうだろう?戸籍法が改正されて、非嫡出子も嫡出子と同等に扱われるようにはなったが、社会的な偏見はまだ大きい。経済的にも、国からの経済的支援(児童扶養手当)も2002年に支給法が変わり、実質的な減額。更に2008年4月からは、受給開始から五年後の減額も決定している。現在、シングルマザーの八割以上が仕事についていても、ほとんどが十分な収入を得られていないという。

将来子供を持つに当たっての心配・不安なことを、子供を希望していない回答者にも含めて聞いたO-netのアンケート結果によると、男女共に最も多かったのが「育児・養育費用」。教育費の不安が、少子化の原因だと思うという結果もでている。

前述のフランスでは公立に通わせれば全額、国が負担し、大学での学費は年間3万円くらい。これは日本の小学校の給食費と同額だ。将来、子供がどうしても私立の高校や大学に行きたいと望んだときに、経済的理由で断念させるのは母親としてはかなり辛いことだろう。日本はシングルマザーに優しい国とは決していえない。

とはいえ、子供はほしい。結婚しないで子供を産むことは親の身勝手なのだろうか?「今思えば子供をほしいという気持ちだけで突っ走り、当時は成長した子供が自分の立場をどう考えるか、子供の人権を考えていませんでした」そう語るのは42歳でシングルマザーとなったNさん(62歳・会社経営)。現在お子さんは大学生。父親からの認知はされていない。

元々結婚願望のなかったNさんは、会社員だった20代のときも30代のときも、好きな男性の子供だけがほしかったという。でも今から30年も前のこと、シングルマザーを会社が認めるはずはなく、仕事をしなければ子供も育てられない。それで、Nさんは36歳で独立、会社を設立した。経済的基盤を整え42歳で出産。子供の父親は既婚者で今も友人として付き合っている。

Nさんはどうして認知を求めなかったのだろうか?
「愛人の子を認知したことで、実子の娘さんがぐれたという話を聞いたことがあるんです。自分が子供がほしくて産んだのに、彼の家族に迷惑をかけたくありませんでしたから。養育費も一銭ももらっていません」

男に養ってもらうのは嫌い。その代わり私にも頼るなと、Nさんの生き様は実に潔い。とはいっても、当時Nさんの妊娠を知ったNさんの父親は、それが原因で脳溢血で亡くなり、身重の身体で葬儀に参列したNさんは号泣したそうだ。

それでも自分の体内に宿った命の重さを噛み締め、子供を出産。乳飲み子を抱えて会社に出社し、仕事と育児を両立させた。早く保育園に入れたくて、母子家庭の認定を受けようと役所に提出した書類には、子供の父親と最初に関係を持った日付まで記入させられる屈辱感も味わったそうだ。

「とにかく一生懸命でした。生きていくため、生活するためだけに、走ってきましたが、子供を産んだことが自分の人生で最高の幸せでした」

自分ひとりの力で、子どもを育ててきたNさんの言葉は力強い。大学生のお子さんは自身の非嫡子という立場も認め、母子関係も良好だそうだ。

今回の取材では、実名も職種も伏せ、ただのおばさんとして紹介する約束でお話を伺ったのだが、Nさんはシングルマザーとしてだけでなく、仕事の面でも有能な女性だ。なのにNさんには「できる女性」にありがちな気負いがまったくない。謙虚で、向き合っていると包みこまれるような温かさを感じる。母になるべくして生まれてきた人。生来強い母性の備わった女性のような気がするのは、お会いした途端、Nさんの人柄に魅了されてしまった筆者の贔屓目が強すぎるかもしれない。しかし子供を持つという選択をしたことで、Nさんは仕事においても成功し、より輝いた人生を手に入れられた気がする。

巷ではシングルマザーの生活に不可欠なのは、自分の収入と実家の母だという。確かに経済力と保育が確保できれば、シングルマザーには踏み切れるだろう。けれど、夫婦が揃っていても、子供を育てるのは容易なことではない。幼い子供に病気はつきものだし、疲れた母親の精神状態をいち早くキャッチするのもわが子だ。いつも明るい母親でいたい。そう願っていても、一家の大黒柱となり、父親の役割もこなしていくのだから、少々のことではへこたれない強靭な精神力も要求される。それでも子供を産み育てることは、自身を成長させることでもある。

妊娠が分かった途端、彼に逃げられた。でも子供はほしい。愛する人には家庭があった。でも子供はほしい。こんな事情で子供を産むことは親の身勝手だろうか?

それを決めるのは世間でも母親でもない。「お母さん、産んでくれてありがとう」成長したわが子との深い絆だと思う。(オフィスエムツー/佐枝せつこ)

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