夏の移籍期間終了まであと1週間を切ったが、いまなお移籍の噂が絶えないボルトンのニコラ・アネルカ。それも、開幕3試合で2得点と好調にもかかわらず、チームが3連敗と不振なためだ。

 アネルカは、25日付のレキップ紙に掲載されたインタビューで「移籍は噂話に過ぎない。真剣なコンタクトは、いままで一度もなかった。何もないのに自分の名前が出るのはうんざりする」と苛立ちを表した。ただしこの夏、ユベントスからはかなり現実味を帯びた誘いを受けたことを明かしている。しかしこれもデシャン氏が監督を続けていればの話だった。

 ボルトンの居心地には満足していると語るアネルカだが、まだ完全に残留を決めたわけではないという。しかし移籍するなら「ビッグクラブと争うことができるチーム」が条件。「10位や15位で終わるチーム」に行くつもりはない。400万ユーロ(約6億3600万円)と推定される年俸を「犠牲にしたくはない」とも語る。

 レキップ紙は、土壇場での移籍があるとするならば、有力なのはかつてアネルカが在籍したマンチェスター・シティだと見ている。FWのボジノフ(ブルガリア代表)が5ヶ月の重傷を負ったばかりのマンC。新オーナー、タクシン氏(タイ前首相)の豊富な資金力があり、ボルトンが要求している1500万ユーロ(約23億8900万円)の移籍金を出すことも可能だ。エリクソン新監督のもと幸先のいいスタートを切っていること、アネルカの住居がいまだマンチェスターにあることも有利な条件となる。