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扇風機が炎上・死亡事故。あなたが使う扇風機は大丈夫?(上)

扇風機が炎上・死亡事故。あなたが使う扇風機は大丈夫?(上)
三洋扇風機が、粗大ごみ置き場に。EF−6DAは、今回火事を起こした70年度製造『EF−6EZ』よりも、2年も古く、68年製造だった。
【PJ 2007年08月25日】− 欧米では建物、家具、器具などは伝統品として大切にする傾向が強い。古い家電でも家屋の中央に堂々と置かれている。日本人は高度成長期を境に、物を大切にしなくなったといわれている。乗用車にしろ、家電にしろ、流行を追うように、常に新しさを求める。しかし、例外があるとすれば、その一つが扇風機だろう。

 扇風機は四枚のファン(羽)が回転し涼風を送る、シンプルな機能だ。戦前は天井の大型羽が回転する扇風機だった。戦後は卓上型になった。その後、ファンの枚数も、背丈も、タイマーも、風の強弱も、ほとんど変わらない。毎年のモデルチェンジすらさほど変わり映えがしない成熟製品だ。

 家電メーカーは、新入社員に扇風機の新型設計をさせる、と聞いたことがある。それだけ機能の革新がない商品だともいえる。

 消費者側は30年前も現在も、見た目には変わらないし、流行もほとんどない扇風機だから、毎年新しいものを買う必要がない。夏になれば、納戸や押し入れから古い扇風機を取り出してきて使う。

 東京・足立区で、8月20日、三洋電機製の扇風機が出火し、80代の夫婦が一酸化炭素中毒で死んだ。同メーカーは扇風機からの出火だと認めた。三洋電機はこれまでも、「30年以上経過の扇風機はモーター、コード、コンデンサーの劣化により発煙、発火のおそれがある」と使用上の注意を訴えてきた。25日の朝刊では、「30年以上の扇風機の使用停止」を呼びかけることに決めた。

 三洋電機の古い扇風機を使う、60代の男性(葛飾区在住)から話を聞くことができた。「20年前、広島の両親が東京に引っ越してきました。洗濯機、冷蔵庫などは場所をとるし、処分させました。しかし、親は、クーラーは嫌いだといい、扇風機2台を東京に持ち込みました。それを毎年使ってきました。足立区の事件を知り、チェックしてみたら、一つは三洋電機製品でした」と話す。その製品は『Dynamic Widw』で、品番はEF−6DAだった。

 「これがいつ製造されたものか。問い合わせ窓口(0120−34−0979)に電話を入れましたが、朝からまったくつながらない。午後になってやっと通じました」。EF−6DAは、今回火事を起こした70年度製造『EF−6EZ』よりも、2年も古く、68年製造だった。

 電話応対の女性は「永くご愛用していただいたのに、申し訳ありませんが、使用をやめてください」といわれたという。

 「親が持ってきた扇風機の2台のうち、もう1台はNECでした。同時期の購入だろうし、三洋電機が製造したというから、2台とも区の粗大ゴミ回収に依頼しました」と話す。

 PJの質問に答えて、葛飾区の男性は「カタカタ不規則な音がしていたけど、気にせずに使っていました」と話す。

 消費者は家電製品を購入すれば、取扱説明書を読まず、保管もせず、何か事故があれば、メーカーが悪い、という発想に陥りやすい。

 三洋電機は過去から出火事例があり、前々から扇風機の点検を呼びかけていた。扇風機の場合は心地よい涼風で寝込み、熟睡すれば、危険と隣りあわせ。からだが冷えすぎて、心臓に負担もきたすケースもある。出火の発生に気づくのが遅くなり、今回の三洋扇風機事故のように死亡事故にも及ぶ。犠牲者には申し訳ないが、ふだん扇風機の点検チェックがなされていたのか、という疑問はぬぐえない。『死んでからでは遅い』といえる。【つづく】

■関連情報
日本電機工業会HP:快転せんぷうき
記者HP:穂高健一ワールド
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パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
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