チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が、またしても大記録を達成した。12日に本拠地スタンフォード・ブリッジで行なわれたバーミンガム戦でプレミアリーグの開幕を迎えたチェルシーは、苦しみながらも3-2で勝利を収めた。この結果、リーグ戦におけるホームスタジアムでの無敗記録を64試合に伸ばしたチェルシーは、リバプールが1978年から80年にかけて達成した最長記録を更新。この記録について、モウリーニョはその偉大さを強調。現有戦力だけでなく、記録更新に貢献した過去の在籍選手にも大きな称賛を送っている。

「ホームの無敗記録を更新できて非常に誇りに思う。この時代に記録を更新したことこそ、本当に評価されるべきことだ。この記録はチェルシーにとって大きな意味を持つ。以前の記録を持っていたリバプールには、ケニー・ダルグリッシュやアラン・ハンセン、そしてフィル・ニールといった偉大な選手が在籍していたんだ。そして、今回記録を更新したことで、ジョン・テリーやフランク・ランパードなどの名前が歴史に残ることになった。もちろん、彼らだけじゃない。これまで、この記録に貢献してきたすべての選手が成し遂げた偉業だ。エイドゥル・グジョンセン、ジェレミ・ヌジタプ、ダミエン・ダフなど、今ではチェルシーにいない選手についても、決して忘れてはならない」

 さらにモウリーニョは、もうひとつの偉業を成し遂げようとしている。このポルトガル人指揮官は、自らが監督を務めるチームで、国内リーグにおけるホームゲーム連続無敗記録を100に伸ばそうとしているのだ。この記録は、ポルトで指揮を執っていた2002年から続くもので、8月25日のポーツマス戦で敗戦を免れれば、その記録は大台の100に届く。これについてモウリーニョ自身も、「友人でもある(ポーツマス監督の)ハリー・レドナップが次の試合で記録をぶち壊さないことを祈るばかりだよ」と冗談交じりにコメントしている。

 一度はリードを許しながらも、接戦を制して開幕戦を勝利で飾ったチェルシー。キャプテンのジョン・テリーをケガで欠く守備陣に不安を残しながらも、新戦力のFWクラウディオ・ピサロとMFフロラン・マルダが得点を奪った攻撃陣は、スペクタクルに富む試合展開を見せた。これまで、堅実な試合運びが批判を受けることも多かったチェルシーだが、大記録を達成した今シーズンのチームは、魅せるサッカーで記録を更新し続けていきそうだ。