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北アルプスで見つけたぞ、魅力の山小屋はここだ!(上)

2007年07月27日10時32分 / 提供:PJ

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北アルプスで見つけたぞ、魅力の山小屋はここだ!(上)
野口五郎小屋・主人の上條盛親(もりちか2)さんは、北アルプス随一の人柄の良さ、という評判も聞かれる。(撮影:穂高健一、7日) 写真一覧(5件)
北アルプスの烏帽子から槍ヶ岳ルートは裏銀座と呼ばれている。雪が解けた7月下旬ともなると、標高3000メートルに近い稜線や、谷間には高山植物が彩り豊かに咲き乱れる。遠景、近景が登山者の目を楽しませくれる。とくに砂礫岩の山容となると、それが白い屏風となり、赤、黄色、紫、ピンクの原色の花を引き立たせる。濃緑のハイ松の周辺には雷鳥の親子らが遊ぶ。裏銀座は一日の行程が長く、健脚者向きだ。しかし、経験が浅くても、夏に限定すれば、ベテラン登山者が同行すれば、魅力たっぷりのアルプスが十二分に楽しめる。

 裏銀座のほぼ中間地点には、野口五郎岳(2924メートル)が聳(そび)える。山頂直下の鞍部(あんぶ)には、伝統的な古風な野口五郎小屋がある。北アルプスでは9番目に高い山小屋で、経験豊富な登山者のみならず、若い登山者たちにも人気がある。この小屋を目指すフアンもいるほどだ。

 このたび野口五郎小屋の魅力を徹底して探究してみた。山小屋主の上條盛親(もりちか 62)さんは北アルプス随一の酒豪。人柄の良さでも秀でている、という高い評価だ。昔ながらの情緒が存分に楽しめる山小屋だと聞いて訪ねてみた。

 山小屋の魅力は『酒を飲み、小屋主や家族から山の話を聞く。見知らぬ登山者どうしが一期一会で語り合う』。登山者にとって、それが何ものにも変えがたいものだ。野口五郎小屋に入ると、受け付けと隣り合う板の間では、ストーブにのった大きな鉄瓶(てつびん)が湯気をあげている。ランプと裸電球の下で、6人用のテーブルが5カ所ほどならぶ。食堂、居間、談話室を兼ねているようだ。案内された大部屋では、縦走してきた汗で濡れた衣服を脱いだ。乾いた着衣でストーブの側まで足を運び、食堂テーブルの席に着いた。

 酒豪の盛親さんは、酒の勧め方が上手だ。「ここまで来たんだから、飲んで。遠慮しないで飲んで」とビールや焼酎を差し向けてきた。グラスやコップが空かないうちから、息子の文靖(ふみやす、36)さんが輪をかけて注ぎ込む。ペースが追いつかない。それでも、盛親さんと文靖さんのふたりが「どうぞ、どうぞ」と薦める。酒はまさに人間を多弁にし、心を開かせる妙薬だ。

 盛親さんには小屋の設立を聞いてみた。同山小屋は54(昭和39)年、父親の上條鉄一さんによって開設された。上條家は葛(くず)温泉の高瀬館、烏帽子小屋、そして野口五郎小屋をもっていた。68(昭和43)年には、鉄一さんの死去から、息子3人が3カ所の経営を分散して受け持つこととなった。「長男は高瀬館、次男は烏帽子小屋。私は三男でしたから、最も奥の分が悪い野口五郎小屋をあてがわれました」と盛親さんは話す。なぜ、分が悪いのか。

 裏銀座は天候が良いと、葛温泉を発ち、一泊目は烏帽子小屋、次は水晶小屋か、三俣山荘まで足を伸ばせるからだ。つまり、天候が悪くなければ、野口五郎小屋は素通りしてしまうのだ。「20代のころ、私は山の経営に魅力を感じていなかった。好きな仕事に思えなかった。下界で働いていたら、いまではいい課長になっていたはず」と笑わす。

 父・鉄一さんが開いた野口五郎小屋だ、誰かが小屋を引き継がなければならない。登山者を守る、という使命感が重なり、小屋の運営を引き受けたのだ。実質的な経営者になったのは、かなり後だという。【つづく】

■関連情報
野口五郎小屋
電話 090−3149−1197(山小屋直通:衛星電話)

記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一

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