故郷ナポリで休暇中だったバロンドールDFカンナバーロ(Rマドリー)が、伊紙インタビューでスペインとイタリアの守備におけるメンタリティの違いを語った。

「スペインの守備は徹頭徹尾、“マン・ツー・マン”だ。もしDFがFWに抜かれたら、あとは被害を最小限度に抑えることしかできない。バルセロナは好選手であるDFミリトを獲得したが、もし彼がイタリアでプレーするとなれば話は別だ。
 イタリアだったら、対角線上に先回りして相手を封じたり、コースを抑えて複数でプレスをかけたり、さまざまなバリエーションが必要だ。これこそ真の守備メンタリティと呼べるものだ」

「今は誰もが(点を獲るミランの)カカのことしか話さない。だが、かつてはマルディーニのことを話していたものだ。イタリアは(守備で)4度もW杯を制したんだ。代表について、いつかは若手に道を譲ることになるだろうが、自分が呼ばれる限り最善を尽くし続けるよ」

 イタリア代表主将としてW杯を制し、また昨季Rマドリーを逆転優勝に導いた立役者の一人として、その言葉は重く響く。昨季のバロンドール受賞は、レベルを問わず世界中のDFたちへ希望を与えるものだった。守備にかける男の心意気ここにあり。カンナバーロはまだまだトップレベルのDFであり続ける。