トッテナムを警戒するチェルシーのモウリーニョ監督<br>【photo by B.O.S.】

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 チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が、プレミアリーグの“5強化”を予言。新シーズンのタイトルレースが、例年になく熾烈な争いになると語った。

 ここ数年、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、リバプール、アーセナルの4強が上位を占めるシーズンが続いたプレミアリーグ。昨シーズンも、マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが頭ひとつ抜け出す形で終始タイトルレースをリードした。しかしながら、新シーズンにおける覇権奪回を誓うモウリーニョは、上位クラブの戦力均衡化が進む現状を分析。新シーズンの優勝争いでは、トッテナムの参入を予想しているようだ。

「来シーズンのチャンピオンは、5チームで争うことになるだろう。マンチェスター・ユナイテッドといえども、他のチームより有利だとは言えない。私は、チェルシーの戦力に自信を持っているし、他のチームを恐れてはいない。しかし、ライバルとなるのはマンUだけではない。リバプールは、巨額の補強資金で、攻撃陣にビッグネームを3人も加えた。アーセナルも、若くて能力の高いメンバーを揃えている。そして、忘れてはならないのがトッテナムだ。順調に補強を進めて、タイトル争いに加わる力を手に入れた。何より、キープレイヤーであるディミタール・ベルバトフの残留にも成功したのが大きい。来シーズンは、非常に厳しいリーグとなりそうだ」

 昨シーズンは主力選手にケガ人が続出する厳しい台所事情の中、最後までマンUとのタイトル争いを繰り広げたチェルシー。連覇を阻まれたモウリーニョは、タイトル奪取を狙う新シーズンに向けて“戦力熟成”を選択し、毎夏の恒例となっていた大型補強を控えている。例年とは異なり、巨額の資金を注ぎ込むライバルの姿を冷静に見守る闘将。その静かな動きこそが、自信の表われとも言えるのかもしれない。