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アジアとの架け橋、友情のレポーター(下)

2007年07月20日07時19分 / 提供:PJ

pj
アジアとの架け橋、友情のレポーター(下)
06年「友情のレポーター」の安江一穂さん(岐阜県、高校1年)がインドネシアの青年にインタビュー。(写真提供:国境なき子どもたち) 写真一覧(5件)
(中)からのつづき。大災害の被災者の子どもたちの現状を知ることも、アジアの青年たちの交流には必要だ。06年の「友情のレポーター」は、男子は安江一穂(岐阜県、高校1年)さん、女子は山口春香(佐賀県、中学3年)だった。ふたりは同年5月の大地震で被災したばかりのインドネシア、ジャワ島に10日間派遣された。被災地の厳しい生活状況を知るとともに、子どもたちを取材した。

 安江一穂さん「学ぶことの意味を教えてくれた」レポートより、
『インドネシアのグロジョガン村に着くと、レクレーション大会を行っている。(中略)村を見て歩くことにする。村の様子を一言で表すなら、ぐちゃぐちゃだ。すべてが壊れている。落ちているレンガを一つ拾う。両手で力を入れると、もろく砕け散った。村には700人の人が住む。地震による死者は11人。全壊の家屋は全体の90%以上だ。

 しかし、どうしてだろう。子どもは明るく元気だ。地震に何もかも壊され、怖かったり、悲しかったり、いろいろなつらい思いがあるはずなのに。彼らの心のなかには一体なにがあるというのだろうか』
(一部抜粋)。

 安江さんは地震の被災地で、一個のレンガを手にした。それはもろく砕け散った。一つのレンガから巨大地震の恐怖が伝わってくる。現地レポーターでなければ、伝えられない内容だ。 

 山口春香さん「地球が丸い理由〜共に生きるということ〜」レポートより
『初めてのインタビューの後、グロジョガンの人たちと海にいった。私は自分の体験を始めて彼らに話した。05年3月、福岡西方沖地震。私も、その大地の震えを体験した。今まで安心して足をつけていた地面が、突然、暴れ出すのだ。その恐怖は今も忘れられない。友だちとおしゃべりしていようと、ベッドの上で寝ていようと、それは容赦なく襲ってくる。その後に続く、微弱な余震さえも過敏になる。地震とはそういうものだ。

 どのくらい伝わったかわからない。けれど、リナは私を心配してくれた。私はそのあたたかさに触れて、涙が出そうになった。リナに感謝の気持ちを込めて、「ありがとう」と彼女を軽く抱きしめた』(一部抜粋)

 友情のレポーターは一方通行だったり、被災地のひとを単に気の毒がる、感傷的なものだったりするものではない。日本で体験した恐怖の地震をインドネシアの中学生たちに伝える。同じ被災体験から、恐怖を共有する。そして、たがいに抱き合う。これこそ友情のレポーターだ。

 7月22日(日)には歴代の先輩レポーターと新レポーター二人が集う。そこでは先輩がアドバイスや励ましの言葉をかける予定だ。(非公開)07年の『友情のレポーター』のふたりは8月18日、成田空港からカンボジアにむけて飛び立つ。同月28日に帰国する予定。

 友情のレポーターは、帰国後にはビデオ制作のワークショップをおこなう。みずからの声でナレーションを入れる。完成された作品は、今秋の活動報告会(公開)で上映したり、学校の文化祭や教材に使われたりする。一連の活動が現地との架け橋となり、アジアが一つのものとして共有されるのだ。【了】

■関連情報
国境なき子どもたち
電話03−6279−1126 FAX03−6279−1127

記者HP:穂高健一ワールド
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パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一

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