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今や生活と切っても切れない重要なデバイス、電池。その電池を巡って今、技術開発競争が活発に行われている。高電圧、長寿命、短時間充電を実現した次世代電池は、未来のライフスタイルをも一変する可能性をもつ。そんな次世代電池開発に携わる面白さと、そこで求められる人材を探る。

国内1兆円も見えた!?次世代二次電池は”宝の山”

■開発合戦が繰り広げられる二次電池

電気は人間が文化的な生活を送るにあたり、最も重要なライフラインだ。その電気をためて、使いたいときに使うことができる電池の重要性も、時代とともに赤丸急上昇。今では電池なしの生活など考えられないと言っても過言ではない。
今、その電池を巡って、激しい開発競争が繰り広げられている。特にホットなのは、充電によって繰り返し使用できる二次電池だ。二次電池は便利だが、その性能はまだまだ一般ユーザーを満足させるだけのものになっていない。いい例は携帯電話で、数時間通話すると電池は空になり、数時間ほどかけて充電しなければならない。しかも製品寿命よりはるか前に、電池の寿命が尽きてしまう。言うなれば、あらゆる性能が欠点だらけというのが今の二次電池の状況なのである。それだけに、作り手にとって二次電池はまさに“宝の山”。それらの欠点を解消すれば、市場で即座に圧倒的優位に立つことができるからだ。
電池工業会によれば、二次電池の市場規模は2004年時点で5200億円。富士経済研究所は、2010年にはハイブリッドカー、産業用機械、電力貯蔵といった大容量向けだけで6700億円に増大すると予想している。小型向けなどすべての品目をトータルすれば、1兆円をはるかに超えるようになるのでは、との声もある。なぜなら現時点での予測は、あくまで今電池が使われているものの品目を見てのもので、二次電池の性能が上がれば、コードレス化したほうがいいという製品が増える可能性があるからだ。



常識を変える!?エンジニアたち

材料、物性から構造まで、一見シンプルながら、あらゆる部分がノウハウの塊という電池。その技術革新は決して簡単ではないが、エンジニアにとってはチャレンジする価値が大いにあるフロンティアだ。そのフロンティアに挑む、エンジニアの姿を紹介しよう。

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ソニー株式会社
コアコンポーネント事業グループ
エナジー事業本部
開発部門 第2開発部 3課 係長
尾花良哲さん
大学院では化学を専攻。石油化学メーカーで有機化学合成のための触媒開発に携わり、試作からプラントエンジニアリングまでを広く手がける。博士号を取得後、今まで培った技術を生かして、新たな電池を開発したいと思いソニーに入社。未経験ながら次世代リチウムイオン電池の開発をとりまとめてきた。
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■「リチウムイオンの祖」というプライドをもって技術の限界に挑戦
90年代初頭、リチウムイオン電池の市販化にいち早く成功したソニー。現在もリチウムイオン電池市場ではトップグループの地位を維持している。リチウムイオン電池はエネルギー密度、出力密度とも量産型二次電池の中ではもっとも大きく、性能がいい。また、メモリー効果と呼ばれる劣化の度合いがほかの方式に比べて少ないというメリットがある。が、寿命、容量とも、ユーザーを満足させるにはまだまだ足りない。
「リチウムイオン電池でニッケル水素やニッカド全盛だった二次電池にくさびを打ち込んだソニーですから、次世代モデルについても既存のリチウムを超える革新的なリチウムイオン電池でなければと思っています」 次世代リチウムイオン電池の開発を進めているエナジー事業本部の尾花良哲さんは語る。
現在、尾花さんが手掛けているミッションは、平均3.7Vという現行のリチウムイオン電池の電圧を0.1〜0.2V引き上げるというもの。引き上げ幅は非常に小さく見えるが、簡単にできるものならとっくにどこかのメーカーがやっている。電池の世界ではセル単体の電圧引き上げは、きわめて大きな難問なのだ。

■専門の壁を打破してボトルネック解消を実現
リチウムイオン技術では先行していたソニーにとっても、電圧引き上げは困難をきわめた。普通にやっていたのではダメだと考えた尾花さんは、単に膨大な試料のパターンをテストするというそれまでのやり方に見切りをつけ、基本に立ち返って、どこに問題があるのかを徹底追求した。
「電池は有機、無機その他、いろいろな分野の専門家が寄り集まって作るのですが、従来はそれぞれの専門家集団の中でしか問題検討がなされていなかった。そこで私は、専門分野の間で問題を共有化して、横断的に対策を見つけてみようと思い立ったんです」(尾花さん)
尾花さんが専門分野を越えたコミュニケーションの取り持ち役を務め、時には専門家同士が直接討議をするようになった。すると、それまで個別技術では判明しなかった技術のボトルネックが次々に見つかり、セル単体の電圧上昇の見通しが立った。今後発売される新セルを用いたバッテリーは、現行品に比べて1割ほど長寿命化しているという。数字自体は小さいが、次世代二次電池の技術革新としては、まさに大きな一歩を踏み出したと言えよう。


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カシオ計算機株式会社
青梅事業所 第二工場
要素技術統轄部
第三技術開発部
第二開発グループ
寺崎努さん
大学院では低温下での物性物理学を専攻していたが、就職時はモノづくり志向で、身近な製品を作っていたという理由からカシオに入社。入社後は燃料電池モジュール開発チームに配属され、マイクロ改質器向けのガラス加工、接合技術などの開発に取り組んできた
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■昨年から進化。実用性能も備えるマイクロ改質器
得意の微細加工技術を生かしてメタノール改質方式による燃料電池モジュール開発に力を入れているのは、電子機器メーカー大手のカシオ計算機(以下、カシオ)だ。昨年、ノートパソコンを駆動できる燃料電池モジュールのプロトタイプを発表し、将来的に市場に投入することを表明した。
今年5月、今度はメタノールから燃料となる水素を取り出す超薄型、超小型の「マイクロ改質器」のプロトタイプを発表した。手のひらのたなどころに収まってしまうような、きわめて小さなデバイスである。
「デジカメなど、コンパクトな電子機器にも実装できるよう、超薄型にしてみました。また、モバイル用途を考慮して、改質の立ち上がりを早めました」というのは、開発を担当した寺崎努さん。
マイクロ改質器という名前のとおり、改質器としてはきわめて小型である。改質を行う部分は1.5mm、0.7mm、0.6mmという極薄のガラス材料にアルコールの通り道となる溝を切り、半導体製造などで使う陽極接合によって張り合わせるという方法で作られている。また、改質部分は約280℃という高温になるため、真空ケースに封入して断熱。さらに輻射熱を抑えるために金をコーティングして熱対策を行い、モバイルユースに対応した。

■さらに小型化、将来は携帯電話にも積んでみせる
燃料電池の改質器の原理は簡単だ。水メタノールを触媒にあて、水素、水、一酸化炭素、二酸化炭素に分離させるというものだ。が、原理は簡単でも、小型化は難しい。ましてや、マイクロ改質器クラスのサイズに縮小したうえで安定した改質を行うのは、大きな困難を伴う。
「真空断熱を行うため、わずかな気体のリークも許されない。そのような接合・封止を実現するのが非常に難しかったですね。さらに、複数のガラスを張り合わせた改質部は高温になりますが、熱応力を考えて作らないと簡単に割れてしまうんです」(寺崎さん)
改質器は水素を取り出すための経路と燃料電池を傷める一酸化炭素(CO)を除去する経路があるが、温度はそれぞれ280度、120度と、かなりの差がある。シミュレーションにより最適な熱設計を行い、途中に熱伝導を制限するための穴を設けたことで、熱対策のメドをつけた。こうした経験と実測に裏打ちされた工夫が、この小さなデバイスに山のように盛り込まれているのである。
カシオは2007年にも、この改質器のサンプル出荷も始める。が、寺崎さんの心は「携帯電話や小型デジカメにも実装できるくらいの1.5W級燃料電池モジュールに使う改質器を作れないかと試しているところです。ちょっと先になりそうですが」と、既に未来に飛んでいる。難しいと言われ続けてきた燃料電池だが、その時代は案外目の前にきているのかもしれない。
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