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『NEWS ZERO』独特の“軽薄”に秘められた使命とは?

2007年07月12日00時01分 / 提供:日刊サイゾー

日刊サイゾー
 52年間続いた日テレの夜のニュース『きょうの出来事』の後番組として始まった『NEWS ZERO』。大蔵官僚上がりの元大学教授である村尾信尚をメインキャスターに、ジャニーズタレントから、準ミスユニバースまでの多彩な曜日別キャスターやレポーターが脇を固めるキャスティングが話題となった。加えて、芸能ニュースやカルチャーネタもふんだんに取り入れた斬新さが目を引いてきたが、番組開始から半年以上が過ぎた現在でも視聴率は6%前後を推移し、ライバルである『NEWS23』(TBS)や『ニュースJAPAN』(フジ)の後塵を拝する結果となっている。業界内外からは早くも「『NEWS ZERO』は失敗では?」との声が囁かれる中、当の日テレは静観の構えだ。
 確かに視聴率が悪いといっても、『NEWS23』とは2%以上離れることもそうはない。ゴールデンタイムやプライムタイムと異なり、この時間枠は他局の視聴率とさほど大きな差が出るわけではないので、いまだ評価が定まらない『NEWS ZERO』を流し続ける余裕はあるようだ。
「今のところ、局内で同番組の視聴率を気にする向きは、さほど強くありません。番組開始から、特に企画のテコ入れをしていないのは、1年間は様子を見ようという上層部の判断があるから。そもそもこの番組は、日テレの久保伸太郎社長の肝いりで始まっていますから、そう簡単には手を入れられないんですよ。不評の最たる要因である村尾キャスターも、久保社長のお気に入りですからね」(日テレ関係者)
 久保社長はかねてから、08年までに視聴率三冠王の座を奪還することを公言しているが、その先鋒役が『NEWS ZERO』だった。報道局が制作を担当していた『きょうの出来事』とは異なり、『NEWS ZERO』の制作にスポーツ・情報局や制作局も加わり、バラエティ色の強い内容にしたのは視聴率至上主義ゆえ。報道畑の人間からすれば、至極評判の悪い制作体制だが、そもそも日テレはここ数年、報道番組の外注率を高めるなど、報道に対する後ろ向きな姿勢をあらわにしてきた。
「金はかかるし、視聴率は取れない。テレビ局にとって、報道ほどお荷物なコンテンツはないと考えているんでしょう」(同)
 つまり、「報道番組として、いかがなものか?」という批判がよくある『NEWS ZERO』だが、そもそも局の意思として報道番組を志向していないのである。それが顕著に表れているのが、番組のキャスター陣なのだ。
「不偏不党が鉄則のキャスターには、企業CMには出演してはいけないという不文律がありますが、同番組にはキャスターという名の付く立場に、小林麻央、櫻井翔、長嶋一茂、川原亜矢子など、CM出演タレントがズラリ。これでは『報道番組ではない』ということを自らアピールしているようなものです」(他局の報道局スタッフ)
 そう、ニュースとは銘打っているが、『NEWS ZERO』の実態は、時事的な客観報道ではなく、タレントたちが世俗的な情報をごった煮的に扱うワイドショーと思えばしっくりくる。日テレが、三冠王奪還の秘策として繰り出したのが、この夜11時台にワイドショーを展開するという試みなのだ。そして、そのあおりを食ったのが、同局の老舗ワイドショー『ザ・ワイド』と言っていいだろう。ご存じの通り、昼過ぎの時間帯に15年間続いてきた『ザ・ワイド』は今年9月で終了することになったのだが、その事情を前出の日テレ関係者はこう説明する。
「視聴率は悪くなかったんですから、経費削減が目的ですよ。日テレは、売り上げも収益もジリ貧ですから、コストを削っていくしかない。『ザ・ワイド』の時間枠は、主婦向けに映画やドラマの再放送を流していても、数字は取れると見ているんでしょう。『NEWS ZERO』もでき、ワイドショー的番組はこれ以上いらないという判断もあったんじゃないでしょうか」
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