先制ゴールを決めた高原<br>【photo by Kiminori SAWADA】

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 アジアカップのグループ第1戦、3連覇を狙う日本代表は9日、カタール代表と対戦。後半16分、エースの高原直泰が今野のクロスから先制点を奪う。その後も積極的に攻撃を仕掛けるも追加点を奪えず、逆に後半終了間際、FWセバスチャンにフリーキックを決められ勝ち点「1」に留まった。

 この試合、高原の1トップで臨んだ日本。序盤から中盤に人数をかけ細かいパスでカタールに対し主導権を握る。前半22分には、ペナルティエリア内で山岸からボールを受けた中村俊輔が左足で強烈なシュート。ディフェンスに弾かれ得点にはならなかった。チャンスらしいチャンスはこの1本のみ。高温多湿が影響してか、運動力が少なく決定機は作れず、0−0のまま前半を終えた。

後半はカタールの運動量が落ち、日本の一方的な展開になる。すると後半16分、試合が動く。MF中村憲剛から左サイドをかけあがった今野へ絶妙なスルーパス。これを右足のアウトサイドでクロスを上げると、中央で待ち構えた高原が落ち着いて決め先制点を奪う。これでリズムに乗った日本は途中出場の羽生直剛がチャンスに絡むなど、カタールにつけいる隙を与えなかった。

 後半も終了間際、このまま逃げ切りたい日本だったが相手のロングパスを阿部勇樹が相手を体で止め、絶好の位置でFKを与えてしまう。そしてこれをウルグアイ生まれのセバスチャンが豪快に右足を振りぬき直接ゴール。土壇場で同点に追いつかれる。

 日本はロスタイム、羽生が1対1を外し最後まで決定力に苦しみ、終ってみれば引き分け。試合後、オシム監督は、声をあらげ「勝ち点6は取れた。(失点は)事故であり不注意だ。日本のサッカーは強いが、最後のところで決められない」と、完全に押し込みながら勝ち点「1」に留まったことを嘆いた。

 グループリーグ第2戦は13日、UAEと行われる。まさかの引き分けでオシム日本の3連覇に早くも黄色信号が点滅した。

【試合速報】日本代表 vs カタール代表 - アジアカップ グループリーグ第1戦
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<日本代表先発メンバー>
GK 川口能活
DF 加地亮、中澤佑ニ、今野泰幸、阿部勇樹
MF 遠藤保仁、山岸智、中村俊輔、鈴木啓太、中村憲剛
FW 高原直泰