【独女通信】賭博の街・ラスベガスでないと生きられない、独女の勝負師人生
2007年06月29日18時00分 / 提供:独女通信
日本ではカジノ解禁に向け、文化人や国会議員などが水面下で活動しているらしいが、実現は相当難しいようだ。だが日本のカジノやパチンコなどまったく眼中になく、本場ラスベガスで活動している30代独女の勝負師がいるという。
そういった独女ギャンブラーたちは、ラスベガスの特殊なシステムを上手に活用している。たとえば、カジノの滞在時間が長く、それなりにお金を使っていると、ホテルの部屋代がコンプになる。コンプというのは、今までどれだけそのカジノでお金を使ったかというバロメーターみたいなもので、テーブルに座るたびに提示する「プレイヤーズカード」に、ポイントが加算されていく。そのポイントに応じて、ホテルの部屋代がタダになったり、食事がタダになったりするシステムだ。
東京・八王子で喫茶店を経営するサチさん(38歳)は、ラスベガス歴10年余り。年に4回は店をスタッフに任せ、ラスベガス・ダウンタウンの小さなカジノホテルに、コンプを使って滞在する。サチさんはギャンブルが大好きだが、決して無理はしない。1回の旅行に持って行くお金、つまりギャンブルの資金は多くて50万円ほどだ。「昔はそれこそ2〜3日で所持金が底をつき、その後はクレジットカードでキャッシングしてギャンブルを続けるのがお約束でした。でも今は経験を積んだせいか、かなり勝てるようになりました」。サチさんは目的がギャンブルだから、そこらの観光客とは気合が違う。スロットマシンなんて目もくれず、「バカラ」と呼ばれるカードゲームだけで勝負をする。
日本の非合法カジノが摘発される場合、ほとんどがこのバカラ賭博だ。バカラでは信じられないほどの大金が動く。その昔、ラスベガスのカジノで約4億5千万円をスッた某元国会議員や、数千万円をスッたと報道された某芸能人が手をだしたのも、このバカラ賭博だ。バカラのルールは簡単で、「プレイヤー」か「バンカー」の、どちらか好きなほうに賭けるだけ。つまり日本の丁半博打と思えばいい。
「ふたつのチョイスのうち、どちらか好きなほうに好きな額を賭けるシンプルさがバカラの魅力ですね。私の場合、1回のゲームに平均50ドルから200 ドル、追い込まれたときは1回に500 ドルを賭けることもあるわね」。500 ドルといえば日本円で6万円くらい。勝てば6万円の配当があるが、負ければものの20〜30秒で6万円がパーになる計算。聞いているだけでめまいがしてくる。
もうひとりの独女ギャブラー、ある旅行代理店に勤める朋美さんは32歳のバツイチ。6年前、新婚旅行で訪れたラスベガスで、偶然ルーレットが大当たりし、以来ラスベガスにハマってしまった。「私の結婚が破綻したのは、カジノギャンブルにのめりこんだせいです。旅行代理店勤務という仕事柄、海外には出かけやすいのですが、いつも仕事の帰りがけにラスベガスに寄ってくるのが彼にバレてしまったんです」。朋美さんの離婚は、双方の親を巻き込んでの大騒動となった。だが、朋美さんはすでに「もう、どうでもいいや」という気になっていた。「むしろ結婚なんてやめたほうがラスベガスに自由に行ける、と思ったくらいでした。こんな私が相手で、彼、本当に可哀想……」。
朋美さんの人生を180 度変えてしまったギャンブル。いったいラスベガスの何が彼女たちを引きつけるのだろうか。『CanCam』や『Oggi』などのファッション雑誌でカジノギャンブルのエッセイや必勝法を連載していた独女ギャンブラーの走り、Macky 氏に聞いてみた。「ギャンブルの大勝負にのぞむときの興奮、勝ったときの歓喜、負けたときの絶望感。これらの強い感情の揺れは、日常生活の中ではまず味わえないほど強いんです。勝っても負けても、このとき味わった興奮は、何にも代えがたい麻薬的な味わいがあるんですね」。実際、ギャンブルで勝利した時は脳内麻薬といわれるエンドルフィンが分泌され、ギャンブル依存症の原因になると言われている。
Macky 氏は日常生活での体験は、ギャンブルで得られる快感に比べると、やりがいのある仕事よりも、女の生きがいであろう恋愛よりも、ギャンブルのほうがもっと魅力的に感じるようになってしまうのだという。「お金に対する考え方が、ものすごく変化する人がいます。独女ギャンブラーの中には、以前はブランドもの命……みたいな生活していたのに、カジノに通うようになってからは、いっさい身なりを構わなくなりました」。そのかわり “現金”には目の色を変え、負けると「どこかに大金が落ちてないかなあ」などと言いながら、カジノの床をなめるように見ながら歩いたりするのだそうだ。
「この道に入ってしまうと、いい服を着たい、出世したい、大きな家に住みたい……といった物質的欲求はほとんどなくなってしまうんですね。そのくせ“現金”には異常なまでに執着するようになる。こういう状態に陥った人間をパートナーにした男性は、とても不幸ですね」。と、言ってMacky 氏は笑った。
恋を語っても口先だけ。セックスの楽しみもギャンブルの喜びにはかなわず、仕事の話なんて相手に調子を合わせているだけで、本当はどうでもいい。心底燃えるのは唯一“賭場”だけという独女ギャンブラーが口を揃えて言うのは「ギャンブルをするようになってから初めて、人生がわかったような気がします」ということ。つまり人生には何一つ確かなことはなく、あらゆる期待は一瞬にして裏切られる。頼りになるのは自分の勘と運だけ。人生を切り拓く闘いは、孤独なものなのだ……ということである。(取材/中林晃子)
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・バクチな女の事件な日々
・ラスベガス大全
■情報提供 LADYWEB.ORG
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そういった独女ギャンブラーたちは、ラスベガスの特殊なシステムを上手に活用している。たとえば、カジノの滞在時間が長く、それなりにお金を使っていると、ホテルの部屋代がコンプになる。コンプというのは、今までどれだけそのカジノでお金を使ったかというバロメーターみたいなもので、テーブルに座るたびに提示する「プレイヤーズカード」に、ポイントが加算されていく。そのポイントに応じて、ホテルの部屋代がタダになったり、食事がタダになったりするシステムだ。
東京・八王子で喫茶店を経営するサチさん(38歳)は、ラスベガス歴10年余り。年に4回は店をスタッフに任せ、ラスベガス・ダウンタウンの小さなカジノホテルに、コンプを使って滞在する。サチさんはギャンブルが大好きだが、決して無理はしない。1回の旅行に持って行くお金、つまりギャンブルの資金は多くて50万円ほどだ。「昔はそれこそ2〜3日で所持金が底をつき、その後はクレジットカードでキャッシングしてギャンブルを続けるのがお約束でした。でも今は経験を積んだせいか、かなり勝てるようになりました」。サチさんは目的がギャンブルだから、そこらの観光客とは気合が違う。スロットマシンなんて目もくれず、「バカラ」と呼ばれるカードゲームだけで勝負をする。
日本の非合法カジノが摘発される場合、ほとんどがこのバカラ賭博だ。バカラでは信じられないほどの大金が動く。その昔、ラスベガスのカジノで約4億5千万円をスッた某元国会議員や、数千万円をスッたと報道された某芸能人が手をだしたのも、このバカラ賭博だ。バカラのルールは簡単で、「プレイヤー」か「バンカー」の、どちらか好きなほうに賭けるだけ。つまり日本の丁半博打と思えばいい。
「ふたつのチョイスのうち、どちらか好きなほうに好きな額を賭けるシンプルさがバカラの魅力ですね。私の場合、1回のゲームに平均50ドルから200 ドル、追い込まれたときは1回に500 ドルを賭けることもあるわね」。500 ドルといえば日本円で6万円くらい。勝てば6万円の配当があるが、負ければものの20〜30秒で6万円がパーになる計算。聞いているだけでめまいがしてくる。
もうひとりの独女ギャブラー、ある旅行代理店に勤める朋美さんは32歳のバツイチ。6年前、新婚旅行で訪れたラスベガスで、偶然ルーレットが大当たりし、以来ラスベガスにハマってしまった。「私の結婚が破綻したのは、カジノギャンブルにのめりこんだせいです。旅行代理店勤務という仕事柄、海外には出かけやすいのですが、いつも仕事の帰りがけにラスベガスに寄ってくるのが彼にバレてしまったんです」。朋美さんの離婚は、双方の親を巻き込んでの大騒動となった。だが、朋美さんはすでに「もう、どうでもいいや」という気になっていた。「むしろ結婚なんてやめたほうがラスベガスに自由に行ける、と思ったくらいでした。こんな私が相手で、彼、本当に可哀想……」。
朋美さんの人生を180 度変えてしまったギャンブル。いったいラスベガスの何が彼女たちを引きつけるのだろうか。『CanCam』や『Oggi』などのファッション雑誌でカジノギャンブルのエッセイや必勝法を連載していた独女ギャンブラーの走り、Macky 氏に聞いてみた。「ギャンブルの大勝負にのぞむときの興奮、勝ったときの歓喜、負けたときの絶望感。これらの強い感情の揺れは、日常生活の中ではまず味わえないほど強いんです。勝っても負けても、このとき味わった興奮は、何にも代えがたい麻薬的な味わいがあるんですね」。実際、ギャンブルで勝利した時は脳内麻薬といわれるエンドルフィンが分泌され、ギャンブル依存症の原因になると言われている。
Macky 氏は日常生活での体験は、ギャンブルで得られる快感に比べると、やりがいのある仕事よりも、女の生きがいであろう恋愛よりも、ギャンブルのほうがもっと魅力的に感じるようになってしまうのだという。「お金に対する考え方が、ものすごく変化する人がいます。独女ギャンブラーの中には、以前はブランドもの命……みたいな生活していたのに、カジノに通うようになってからは、いっさい身なりを構わなくなりました」。そのかわり “現金”には目の色を変え、負けると「どこかに大金が落ちてないかなあ」などと言いながら、カジノの床をなめるように見ながら歩いたりするのだそうだ。
「この道に入ってしまうと、いい服を着たい、出世したい、大きな家に住みたい……といった物質的欲求はほとんどなくなってしまうんですね。そのくせ“現金”には異常なまでに執着するようになる。こういう状態に陥った人間をパートナーにした男性は、とても不幸ですね」。と、言ってMacky 氏は笑った。
恋を語っても口先だけ。セックスの楽しみもギャンブルの喜びにはかなわず、仕事の話なんて相手に調子を合わせているだけで、本当はどうでもいい。心底燃えるのは唯一“賭場”だけという独女ギャンブラーが口を揃えて言うのは「ギャンブルをするようになってから初めて、人生がわかったような気がします」ということ。つまり人生には何一つ確かなことはなく、あらゆる期待は一瞬にして裏切られる。頼りになるのは自分の勘と運だけ。人生を切り拓く闘いは、孤独なものなのだ……ということである。(取材/中林晃子)
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