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こんなユニークな教え方の講師がほしい! うちの大学にも(中)

こんなユニークな教え方の講師がほしい! うちの大学にも(中)
ゼンQ先生(愛称)から学んだ、ブレイン・ストーミングやKJ法がゼミナールでも生かされる=独協大学・中村ゼミで。(写真提供:斉藤善久さん)
【PJ 2007年06月28日】− (上)からのつづき。どこの学生でも、受講する授業の内容や進め方には敏感だ。「いい加減な授業をしていると、すぐ見抜かれてしまいます。休講や遅刻がないという誠実さだけでもダメです」と斉藤善久(愛称:ゼンQ)さんは話す。社会人講師が過去の豊富な経験をいくら誠実に講義しても、学生たちに知的好奇心が生まれなければ、静かに聞いてくれない。

 「学生にはいつも驚きと刺激を与えられる授業を求めています。それに応えるには、講師が時代の感性をつかむ勉強を怠らないことです」と語る。経験豊かな社会人だったとしても、毎年、同じ業界の裏話だけでは通用しなくなる。新たな知識をたえずリニューアルしていないと、3年もすれば古くなる。斉藤さんは電通を退職した後も、後輩と会う機会をもつ。「会社に生情報を取りに行く、その努力はつねに心がけています」と語る。

 非常勤講師には、学生と膝を突き合わすゼミナールの受け持ちはない。300人の学生のまえで、90分の授業。どのように工夫すれば、魅力ある授業ができるだろうか。斉藤さんが打ち出した策のひとつが、『生徒参加型の授業』だった。7人前後のグループ分けし、一つのテーマで、話し合いをさせることだった。ランダムにグルーピングすれば、同学年の学生でも、見知らぬものが多い。それだけに新鮮味がある。すぐに打ち解け、ワイワイがやがや討議するようになる。

 斉藤さんの手元には、学生の悩みを調査した資料がある。1位は卒業後の進路。異性や友人との人間関係。学業や専門科目について、と続く。「学生たちはそこからテーマを一つ選んでもらいます。タテ、横、斜めから議論することで、何が問題なのか、それが見えてきます。他の人が出した発想に刺激されると、自分でも意外なくらい次々に新しい発想がわいてくるものです」。それはブレイン・ストーミングと、KJ法による討議だ。

 電通時代はつねに「アイデア、アイデア」といわれた。斬新な発想法としてはブレイン・ストーミングが最適で、斉藤さんは頻繁につかったという。たがいに脳みそを刺激しあって、アイデアを生み出す。それを授業で生かし、学生たちに発想力が身につけば、将来どんな困難にぶつかっても乗り越えられる。同時に、自分の発想力で、道が切り拓ける。

 「学生たちは、暗記するよりも、発想する授業に魅力を感じているようです」とつけ加えた。毎回の授業がすべてグループ討議とは行かない。学生300人を前にしたレクチャーもある。講師が90分も一方的に話せば、学生の集中力が途切れる。そうなると雑談したり、寝たり、携帯メールをいじりだす。

 「私は区切りのいいところで、5分間の息抜きを入れています」と話す。この5分間が斉藤さんのポイントの一つ。学生はこの休憩時間を雑談、飲食、携帯、トイレタイムなどに利用している。ただ何もしない学生は退屈してしまうので、音楽を聴いてもらう。

 「学生は音楽が大好きですから、教室にCDを持ち込み、ふだん聴かないような音楽を流します」。津軽三味線の名曲、中国の胡弓の名曲、シューベルトの歌曲、仏のシャンソン、伊のオペラ、ジャズなど、広範囲に及ぶ。学期末にはショパンの『別れの曲』とTPOの工夫もなされる。

 学生の反応はどうだろうか、と斉藤さんに聞いてみた。「いい迷惑かと思いきや、好評です。CDを忘れたりすれば、きょうは音楽のプレゼントはないのですか、と不満げです。うれしいかぎりです」と笑顔で語る。【了】

■関連情報
さいとうぜんきゅう著『ひらめきのマジック』株式会社ボイジャー 
    
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高健一【 東京都 】
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