こんなにも可憐(?)なGacktが後に軍神にキャスティング?

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ガクト(Gackt)が上杉謙信役で出演することで話題の大河ドラマ『風林火山』。長らくその登場が待たれていましたが、6月17日放送分の第24回「越後の龍」で待望の本編登場を果たしました。実際に動く謙信はなかなかに魅力的で、不安視していた戦国ファン・大河ファンからも一定の評価を受けたように思います(あくまで初登場時での評価ですが)。登場シーンの尺は残念ながら、前回(第23回)の予告編で流れた映像とあまり変わりませんでしたが、顔見せとしてはあんなものではないかと。

まるでゲームの中から飛び出してきたかのような"Gackt謙信"は、腐女子の琴線に触れまくりだったようで、既に各所で「Gackt様超美形www」「鼻血出た」「カッケえええええええ」という感想がカキコされております。今回はGackt謙信が盛り上がっている原因と、Gackt登場まで『風林火山』をあまり観たことがなかった"腐女子の方々"に役立つ情報を超まとめバージョンで書いていきたいと思います。

最初に少し「アキバ系」と「Gackt」の関係について少し解説しておきます。まず彼はガンダムマニアとしてアキバ系の間でもかなり有名です(Gackt曰く、自称「宇宙で一番ガンダムを見た人間」)。実際、仕事面でも劇場版Zガンダムの主題歌を富野監督から依頼されたり、シャア役の声優・池田秀一の自伝にあとがきを寄稿したりしています。

声優・池田秀一の著作「シャアへの鎮魂歌」。ガンダムファンなら必ず読んでおきたい名著です。声優業界の内幕を描いた資料としても読み応え抜群。Gacktのあとがきはファン必見!『月の詩』のジャケ(イラストの人物はGackt)。『TEXHNOLYZE (2003年作品)』は暗い内容の深夜アニメだったので、最近腐女子になった方は知らないかも。なおGacktのこのバラードはガチで名曲です。


さらにアニメの声優(OVA『新・北斗の拳』)、TVアニメのED(『TEXHNOLYZE』)、ゲームの開発協力(PS2『武刃街』)なども手がけていて、アキバ系における好感度は案外高かったりします。"ビジュアル系"と呼ばれるわりに、本人はかなりの面白キャラという点も見逃せません。アキバ系男子や腐女子から好かれている上に、一般層からも指示されているのですから、Gacktは本当に希有なキャラクターなのです。

この「Gackt」と「上杉謙信」の組み合わせが腐女子を熱狂させるに至った大きな理由には、ゲームの存在を見逃すことはできません。Gackt謙信を一言で表すならば"ビジュアル系戦国武将"となりますが、それは腐女子の間で大人気のゲームのイメージに近いものがあるのです。そのゲームは具体的には『戦国BASARA(カプコン)』『戦国無双(コーエー)』シリーズのことを指します。ちなみにこれらは、腐女子向け同人誌業界でも一大勢力を誇っています。

特に『戦国BASARA』のビジュアル系武将は、腐女子を強く意識しているようにみえます。乙女ゲー(※1)で人気の声優が多く起用されているところをみても、もはや確信犯としか言いようがありません。こういったゲームの影響で、今時の腐女子の方々は意外と戦国時代に馴染みがあるのです

(※1)乙女ゲー:女性向け恋愛ゲームのこと。大抵の場合主人公は女性で、数タイプ用意されたイケメン男性と疑似恋愛を楽しんだりする。ギャルゲーの反対語。

また、戦国武将が登場するゲームを語る上で「上杉謙信」は絶対に外せません。歴史上において戦国最強と呼ばれる武将であり、なおかつ女性説もあるというミステリアスな人物なので色々な意味で重要です。そんな謙信にGacktという要素をブチ込んで、活躍する舞台がNHKの大河ドラマとなれば、これは腐女子ならずとも盛り上がるのも無理はありません。

謙信がドラマに登場するまでに、ストーリーの方は相当進んでいたので、初見の方にはよく分からない部分もあったかと思います。公式HPで大まかな部分の確認はできますが、それだけでは理解しづらいニュアンスがあるのも事実です。そうしたニュアンスを含む今までの流れを簡単に説明していきたいと思います。