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経済急成長の中国では、『安全と安心』は金で買えない

経済急成長の中国では、『安全と安心』は金で買えない
講師の中国人の孔健(こう・けん)さんは、「中国の経済成長は豊かさの反面で、心のゆがみを生じさせた」と語る。日本外国特派員協会で、(撮影:穂高健一、18日)
【PJ 2007年06月20日】− 日本外国特派員協会(東京・有楽町)のプレスクラブで18日、「論語の精神・最新中国経済情勢秘話』の講演があった。主催は日本経営者クラブ(平野嘉重会長)で、講師は中国人の孔健(ク・ケン、1958年生)さん。孔さんは日本に来てから23年経つ。みずから新聞を発行したり、TVなどにも出演したり、日中問題のキーパーソン的な存在だ。

 孔健は孔子の75代の直系子孫だという。110代まで、一人ひとり名前が決まっているといい、一部を披露した。孔健さんの子ども、孫、ひ孫までも名前が決まっていた。日本では考えられないことだ。単純計算で、孔子から約3500年間だ。それだけでも中国歴史のスケールの大きさと長さがわかる。

 江沢民国家主席(当時)は反日的だったと、孔健さんは語る。1998(平成10)年の宮中晩餐会で、来日した江沢民は祖父が旧日本軍に殺された背景にあったことから、中山服(人民服)で臨席した。おなじ中国人の立場からみても、「日本国の象徴である天皇の前で、相手国の元首が取る言動ではない」と無礼で、傲岸不遜な態度だと批判した。

 しかし、胡錦濤(こ・きんとう)が中国首相になってから、『仁』の政治を重んじるようになってきた。孔健さんは胡錦濤を高く評価する。最近はそれを受けて人民も『論語』を見直す風潮が生まれた。中国人作家による『論語の心得』が一大ブームとなり、数ヶ月にして1000万部も売れたという。ただし、7、8割は海賊版のようだと、会場を笑わす。

 中国経済は好景気にある。「経済が豊かになると、人間の心がさびしくなる」という。いまの中国は、『安全と安心が金で買えない』と教える。上海の薬局で最もよく売れるのが、日本の漢方薬だと聞いた。『日本の漢方薬は、いくら飲みすぎても死なない。安全だ』というのが理由らしい。

 孔子の教え『仁』とは、人間がふたりして向かい合うことだ。そこから信義と愛が生まれる。孔健さんは講演のなかで、終始、日中の『仁』の政治を求めた。【了】

■関連情報
記者HP:穂高健一ワールド
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パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
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