バルセロナのFWエイドゥル・グジョンセンがマンチェスター・ユナイテッドへの移籍に興味を示している。

 一昨シーズンまでチェルシーでプレーしたこのアイスランド代表は、昨夏800万ポンド(約19億円)でバルセロナへ移籍。しかし、ワールドクラスのタレントが揃うチームでポジションの確保に失敗し、シーズンの大半をベンチで過ごしていた。

 そんな不遇のシーズンを過ごしたグジョンセンの獲得に興味を示しているのが、2006-07シーズンのプレミアリーグ王者マンU。攻撃陣の補強を目論むチャンピオンチームは、DFジェラール・ピケとのトレードでこの29歳のFWを獲得すべく、水面下で準備を進めている。

 この移籍報道に対しグジョンセンは「自分にとってパーフェクト」と語り、プレミアリーグへの復帰を最優先に考える意向を明らかにした。

「僕がバルセロナ移籍を決めたのは、チームのタイトル獲得に貢献するため。でも、FW陣のメンバーを見ても分かるとおり、このチームにはビッグネームが揃っている。このチームでは、つねに力を試されているような状態なんだ。でも、喜んでベンチに座り続ける選手はいない。スペインへの移籍が失敗だったとは思わないけど、監督の信頼を勝ち取ることは出来なかったのかもしれない。バルサを離れるなら、イングランドに戻りたいと思う。チャンピオンズ・リーグに出場するクラブであることが条件だ。そういう意味で、マンUはパーフェクトなクラブだね」

 今オフの移籍マーケットで積極的な補強を敢行するマンU。すでに、即戦力の守備的MFオーウェン・ハーグリーブス(元バイエルン)に加え、ナニ(元スポルティング)とアンデルソン(元ポルト)という将来性豊かな若手選手の獲得にも成功している。そして、唯一残された補強ポイントであるFW陣に、プレミアリーグでの経験も豊富なグジョンセンの獲得が決定的。90年代の黄金期再現を目論む赤い悪魔は、リーグ連覇に向け磐石の態勢を整えつつある。