7日、レアル・マドリーのラモン・カルデロン会長は、昨年の会長選挙キャンペーンで公約の一つに挙げていたチェルシーのアリエン・ロッベン獲得に本腰を入れ、ロッベン本人とコンタクトをとっていることを認め、「ロッベンを獲得する可能性はあると思っている」と発言するまでに至っているが、このカルデロン会長の発言に不快感を示しているのはチェルシーサイドだ。

 同日、チェルシーは、FIFAに対しこの件について調査するよう要請する構えであると伝えている。ロッベンは、チェルシーと2009年までの契約を結んでおり、いかなるクラブもチェルシーと話を通す前にロッベンと話をすることはできないというのがチェルシーサイドの言い分だ。

「レアル・マドリーがアリエンと話をしていることをラモン・カルデロンが認めているという事実について留意している。従って、チェルシーはFIFAに対しレアル・マドリーの不当なコンタクトについて調査するよう要請するつもりだ」。

 チェルシーのチーフ・エグゼクティブであるピーター・ケニヨン氏はそう不快感を表した上、「アリエンの将来についてはミヤトビッチとチェルシーの責任者やオーナーであるロマン・アブラモビッチの間で話し合いや会談すら行われていない」と断言。

 所属先のクラブに話しをせず、先に選手にコンタクトをとったことでチェルシーの怒りを買ったレアル・マドリー。レアル・マドリーは、昨シーズンもアーセナルのホセ・アントニオ・レジェスを巡ってそのアプローチの仕方にベンゲル監督に苦言を呈されたり、執拗にこだわるカカ獲得についてもACミランの怒りを買っている。そして、今年は早くもチェルシーの怒りを買ってしまうことになったようだ。このままでは多くのクラブとの関係にヒビが入ってしまうことにもなりかねない。アプローチの仕方を見直すしかないだろう。

(スペイン通信)