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コムスンパニック 要介護者はこれからどうなる? (2)

【PJ 2007年06月08日】− 前回からのつづき。コムスンは同じくグッドウィルグループの日本シルバーサービスに事業譲渡を発表して、法的には事業存続ができる事になるが、和歌山県の仁坂知事が「脱法行為は認めない」として認可を認めない方針を打ち出しこれからどうなるかが注目される。

 7日昼にコムスン従業員が所属する介護労働者で組織される労働組合”日本介護クラフトユニオン”(以下NCCU)に聞いたところ、「今のところ(雇用問題などで)コムスン従業員からの相談はない」とのことだった。NCCUはコムスンの樋口社長に対しコムスン従業員の雇用確保と記者会見による役員の社会への謝罪を求めている。
 
廃業と再編は旧クリスタルの伝家の宝刀?
昨年グッドウィルグループは派遣業界最大手といわれるクリスタルグループを買収した。クリスタルには現在グッドウィルの主力企業とグッドウィル・プレミアとなったが人材派遣業の最大手とされていた。ただ業界団体に加盟していないため同業他社からは認められていなかったようだ。創業者の林純一氏(元会長・現在は保有株式をほぼすべて売却している)は謎の人物と言われ、幹部や同業者も会ったことがあるものはごく一部と言われている。

 99年子会社のネクスターで派遣スタッフの過労自殺の裁判報道から、名が知られるようになったが、それまでは年商が数千億まで達しているのに、良くも悪くもメデイアに知られていなかった。また、問題が起こる度に会社の解散、合併、社名変更が繰り返され役所などを怒らせてきたという。ちなみに日本シルバーサービスも1月までは旧クリスタルグループだった。兵庫県でも豊岡のコムスンの事業所に県の監査が入ったが終了1時間半後に廃業届を出している。

 また、毎日新聞は05年12月林会長が「業界ナンバー1になるには違法行為が許される」と記載された内部文書を載せ、その後にも経済雑誌などにも批判記事が載ったが扱いは大きくなかった。なぜなら少しでもネガティブな記事が載ると訴訟に出て、しかも4社でトータル約10億円の法外な賠償を要求したからだ。ただ、最終的にはほぼすべて和解している。

 そして昨年クリスタルグループのコラボレイト(現ハイライン)が偽装請負による行政処分がきっかけとなって、グッドウィルの傘下となる形となった。

コムスンの過去にも問題が 
 コムスンは00年介護保険制度スタート当時ケアセンターが全国約1200箇所あったが、同業他社から「拠点があるからいいというものではない」「業界全体の信用に関わる」といった批判があった。他社のヘルパーやケアマネージャーに手紙を送って”引き抜き”もしていたと言われる。しかし、急な展開がたたり、拠点が300箇所まで減り社員も3分の1まで減った。だが再び業界ナンバーワンとなった。しかし00年当時のリストラで社員に退職や配置転換、労組幹部の懲戒免職と言った行為をし、裁判沙汰にまで発展している。これは、最終的には和解した。

現場で働くものは大丈夫なのか
 コムスンには2万3千人とも言われる介護ヘルパーがおり、親会社のグッドウィルの人材派遣部門には30万人とも言われるスタッフが働いている。これだけ社会の批判を浴びれば末端のスタッフが”税金泥棒”扱いされないか心配だ。末端のスタッフは目立つが彼らには罪はない。

 厚生労働省は日本シルバーサービスに対して事業譲渡を認めない方針だというが、これからどうなるかが注目される。多くの識者が「福祉を金儲けの手段にするのはいかがなものか」という論調だった。その是非は別にして少なくとも金儲けはルール・コンプライアンスを遵守して行うのべきなのだ。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 鈴木 義哉【 兵庫県 】
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