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山の神に感謝の心で、全国一斉にクリーンハイク

2007年06月06日04時55分 / 提供:PJ

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山の神に感謝の心で、全国一斉にクリーンハイク
全国勤労者山岳連盟の『クリーンハイク』は、北海道から九州まで、34年間にわたる。環境保護活動の老舗だ。(撮影:穂高健一、3日) 写真一覧(5件)
東京都勤労者山岳連盟は3日、『東京郊外一斉クリーンハイク』を実施した。同連盟は34年間にわたって登山道の清掃、自然保護の啓蒙活動として取り組んできた。奥多摩の山岳や丘陵を中心とした30コースで、登山家やハイカーたち704人が参加した。この日に集められたゴミは約110キロで、行政の手で処分された。

 その一つ『青梅・長渕丘陵、梅の公園』のグループに参加してみた。JR青梅駅前を10時に集合した。山岳会としては、『ぶなの会』『スニーカークラブ』『神田山の会』の3チームで、リーダーは今井正史さん(55)だった。全行程は約8キロで、14人の参加だった。

 青梅駅前からメンバーは標高400メートル前後の長渕丘陵と向かう。多摩川を渡っても、整備された登山道だった。途中でゴミ袋と、ハサミが手渡された。

「登山者の自然保護の意識は高まり、最近はかなりゴミが少なくなってきました。かつて最も悩ませていた山林の不法投棄も、ずいぶん減ってきました」と、スニーカークラブ・代表の上村信太郎さん(60)が教えてくれた。
 
 ブナの会の清岡興次さん(52)が「一口にゴミ拾いといっても、きょうは晴れているが、雨の日は大変なんです。ヤッケを着て、両手でゴミを拾う。足もとは泥と落葉が糠って滑るし」と語る。清岡さんは今回で20回目の参加だった。

 登山道のゴミは予想外に少なかった。「全員が一つの袋だと、それが返ってゴミになりますから、共同で集めてください」とリーダーの今井さんが指示する。「黙々と拾い集める」というのは過去の話しのようだ。他方で、日の出町にできたゴミの『二ツ塚最終処分場』の脇を通ることから、ハイカーには人気がなくなったコースだと教えられた。

 参加者たちは熟れた黄イチゴがあれば、摘んで食べる。野鳥の鳴き声が聞こえると、「あれはヤマガラですよ」とバードウォッチャーから教えてもらう。思いのほか種類が多く、ホトトギス、メジロ、コゲラ、シジュウガラ、キリタキ、ヤマガラなどがいた。
 
 杉本博子さん(女性、60代)は永年にわたって丹沢とか、高尾山周辺のクリーンハイクが多かったという。乗用車で河川に乗り付けて、酒盛りや宴会をやる、という不道徳なゴミが多い。この丘陵はきれいだという。

 それでも、コースの山中では、火を使った宴会跡らしい空地があった。草むらでゴミを取っていた、三浦宗子さん(国分寺市)が突如として悲鳴を上げた。シマヘビが目のまえに現れたのだ。日光浴なのか、蛇の動きは緩慢だった。全行程で、蛇は2匹に遭遇した。

 このグループには「二ツ塚最終処分場周辺の現在」というサブテーマがあった。日の出町の同処分場は、98(平成10)年に稼動し、3多摩地区の25市町に住む、人口350万人のゴミを出す。当時は建設反対運動が激しく展開された。運動から10年経った今、もう一度現地を見て、ゴミ問題を考えよう、という企画だった。
 
 二ツ塚最終処分場の四方は高い金網フェンスで囲まれていた。並列する樹木群が視界を遮る。なにかしら隠し事のようだ。「多摩清掃工場で処理された焼却灰、不燃破砕ゴミ、セメントプランの煙、出入りするダンプカー」。4つ視点からリーダーの今井さんが、現状の環境問題を語った。近在の住民にすれば、迷惑な話しだ。他方で、『人間の出すゴミはどこかで処分する必要がある』。二つの命題には解決がつきにくい対立があるようだ。

 14人でスタートしたが、70代の高齢者2人は途中の枝分かれの道から下山した。残るメンバーは「天狗岩」で、奥多摩の広い安らぎのある眺望を楽しんでから、ゴミの集積場となる『梅の公園』に向かった。三つの山岳会は他のルートにも散っており、41名が17キロのゴミを集めていた。

 上部団体の日本勤労者山岳連盟では毎年、6月第1週の日曜日に、北海道から九州まで、全国いっせいに山の清掃をおこなう。最近は地球環境の問題から、有名な登山家によるヒマラヤ清掃登山などがマスコミなどで、派手に取り上げられている。他方で、同連盟は地味な活動に徹し、すでに34回目を数えた。クリーン・キャンペーンの老舗ともいえる。それだけにメンバーの環境への関心度は高かった。

 初参加だった三浦宗子さんが、「山には神様がいると思っています。神棚を清掃するように、綺麗にしてあげられた。気持ちが良いです。来年も参加します」と語ったのが印象深かった。【了】

■関連情報
東京都勤労者山岳連盟
記者HP:穂高健一ワールド
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パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一

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